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1045枚目「多元宇宙生物学研究会~センザンコウ~」

うろつくセンザンコウ

 

Prowling Pangolin / うろつくセンザンコウ (3)(黒)(黒)
クリーチャー — センザンコウ(Pangolin) ビースト(Beast)
うろつくセンザンコウが戦場に出たとき、どのプレイヤーもクリーチャーを2体生け贄に捧げてもよい。そうした場合、うろつくセンザンコウを生け贄に捧げる。

こいつはいつだって空腹なのさ。満腹になるのもすぐだがな。

6/5

うろつくセンザンコウとはセンザンコウである。





オンスロートのアンコモン。5マナ6/5の大型ビーストである。
オンスロートブロックは部族がテーマとなっており、ビーストも多くの支援を受けることができた。しかし、主に割り当てられたのは赤緑で、黒い《うろつくセンザンコウ》は恩恵を受けにくい。
能力の方はまさにフレイバーテキスト通り。誰からでもクリーチャー2体の肉を捧げられると満足して眠りについてしまう。
後のミラディンで登場する《血のやり取り》になる6/5として見ると悪くない気がしてくるが、やはり対戦相手に依存し過ぎてとても使いにくい。
 
むかしむかし。
おこづかいにライフを委ねていた少年僕は、数少ないプレインズウォーカー同志にオンスロートのトーナメントパックの割り勘を提案した。
オンスロートはフェッチランドを筆頭に強力なカードが多い魅力的なセットだったのである。

トーナメントパックとは、かつて販売していたレア3枚、アンコモン10枚、コモン32枚に基本土地30枚が入ったブースター3パック買うより若干お得な箱である。

無事に《貪欲なるベイロス》(すごくつよい)と《刃の翼、ロリックス》(とてもつよい)を引き当て捕らぬ狸の皮算用を覆し、これらの割り当ては滞りなく成立。
残るレア、《企業秘密》をどうするかとなった時に引き合いになったのがーーー

《うろつくセンザンコウ》FOILである。

そういうわけで、思い出カードの1枚となっていた。  




話は戻り、2020年1月13日。《起伏鱗の大牙獣》のセンザンコウ・クラブ加入が告知された。

 

エルフとセンザンコウへ(機能変化)
 それ以外に、あまり貴くないクリーチャー・タイプの変更が2枚あります。

 誤って人間にされてから何年も経って、《Lady Caleria》のタイプは正しく更新されてエルフ・カードになりました。

 《起伏鱗の大牙獣》は非常に入会資格の厳しいセンザンコウ・クラブへの加盟が認められました!

《Lady Caleria》 人間・射手 → エルフ・射手
《起伏鱗の大牙獣》 ビースト → センザンコウ・ビースト

 

多元宇宙生物学研究会は騒然となった。
《うろつくセンザンコウ》はセンザンコウでなければおかしいのではないか。
緊急招集がかけられ調査すると、まず《うろつくセンザンコウ》は一時期、多元宇宙唯一の『アリクイ』だったことが発覚。
後に登録抹消されただのビーストに戻っていたが、いつの間にか『センザンコウ・ビースト』になっていたのである。
エターナルマスターズにコモンで再録されたが、この時はただのビーストで、アリクイの《うろつくセンザンコウ》もセンザンコウの《うろつくセンザンコウ》は実物としては存在しない。

そもそも『センザンコウ』とは何者なのか。
次元:地球においては南アジア、南アフリカに生息する哺乳類で、アルマジロのように鱗を持ち丸まり、アリクイのようにアリやシロアリを貪る動物である。しかし、アルマジロともアリクイとも完全に別種で、センザンコウはセンザンコウである。
鋭い鱗の性能は特筆に値し、肉食獣からの捕食を防ぐのみならず、細い尻尾を振り攻撃にも用いる。
人間との関わりは古く、その肉を食されるのみならず、革は皮革製品に。そして鱗は漢方薬の原料として重宝されていた。
特に鱗は2000年代以降でも需要が高く、センザンコウは絶滅が危惧されていながら密輸が摘発され続け問題となっている。

参考:
中国伝統薬の材料 センザンコウ、続く密猟と絶滅懸念|ナショジオ|NIKKEI STYLE
CNN.co.jp : センザンコウのうろこ14トン押収、過去最大規模の密輸摘発 シンガポール

多元宇宙におけるセンザンコウ発見の経緯に一切関係がないようで、ここへ繋がる。
中国語圏向けの特殊セット、Global Series: Jiang Yanggu & Mu Yanlinである。
古代中国の神話や文化をモチーフとした新次元が舞台となったこのセット。

Reckless Pangolin (2)(緑)
クリーチャー-センザンコウ

Reckless Pangolinが攻撃するたび、これはターン終了時まで+1/+1の修整を受ける。

2/2

センザンコウがいたのである。

これにより《うろつくセンザンコウ》がセンザンコウじゃないわけにいかなくなったのでセンザンコウを獲得。
多元宇宙のセンザンコウたちも地球と同じく《サバンナ・ライオン》をもろともしないのは大したものである。
《うろつくセンザンコウ》と同じくセンザンコウを獲得したUnstableの《Bumbling Pangolin》は2/2で《サバンナ・ライオン》に食されるようで、『拡張』という習性により猫センザンコウやワームセンザンコウ、忍者センザンコウと化すので相手にならない。
《Reckless Pangolin》《うろつくセンザンコウ》《Bumbling Pangolin》《起伏鱗の大牙獣》の4種しか確認されていないセンザンコウ・クラブだが、やはり《Bumbling Pangolin》の存在は大きく、彼のおかげでどんどん拡張できる。

 

こうしてセンザンコウは多元宇宙において確立され、《うろつくセンザンコウ》のうろついてた部族もついに落ち着いていた、ということになる。


 

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フレイバーテキスト

  1. センザンコウがゲシュタルト崩壊した

  2. 北斗の拳辺りの必殺技だっけ?

  3. Unstableの初手ピッククラスのコモンとして印象的

今日の手札

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