Lightning Strike / 稲妻の一撃 (1)(赤)
インスタント
クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。稲妻の一撃はそれに3点のダメージを与える。
「すべての雷鳴轟く雷雲には、ケラノス様の手が見えるの。かの手の差し示す先には立たないほうが賢明ね。」
――― 山頂の祭殿のラクレイア
稲妻の一撃とは落雷である。
未だ《灼熱の槍》は一度も再録されておらず、2マナ3点火力の基本として定義された。
ーーーようでそんなことはなく、以降しばらく再録が途絶えてしまった。2マナ3点鎮火。
基本セット第7版~第9版まで存在したソーサリー《火山の鎚》ですらその効率の良さから構築戦にたびたび姿を見せたことから、そもそもが強かったことが証明されているのだろう。
1マナ2点火力《ショック》ではせいぜい1~2マナクリーチャーが射程で、ゲームが進むにつれ影響力は小さくなっていく。
対して3点火力では、3~5マナの中堅や優秀な能力持ちクリーチャーやプレインズウォーカーが生成するトークンまでもが射程となり、主力といっていい面々の対処が可能。これを1マナインスタントでこなすのが《稲妻》の最強たる所以である。
それが2マナとなってもその役割は変わらず、火力呪文であるがためにプレイヤーを対象に取れて腐る場面がなく、2枚で4マナ6点ともなるとアグロが止めを刺しきるには充分な点数である。
その効率の良さからか、テーロスの次ブロック、タルキール頃から軽量の火力呪文は限定火力時代が始まり、運命再編の《乱撃斬》を最後に《ショック》すら消えたのである。
しかし『クリーチャーにダメージ与える呪文』と『クリーチャー1体を破壊する呪文』では言うまでもなく破壊の方が強い。
もちろん、色が違うので単純に強弱を比べるものではないが、戦況に応じて対象を選べるのが火力呪文の妙であり、赤という色の最大の特徴なのである。
「船長、嵐が来ます!」
グリック・ドービンの最後の言葉
最後の基本セットと銘打たれていたマジックオリジン、戦乱のゼンディカー、イニストラードを覆う影、カラデシュ、アモンケットを経てのイクサランである。
その後、基本セット2019に再録され、《ショック》と共に基本火力として改めて君臨していたのだが、基本セット2020で続投ならず。ちくしょう!!!!!!!
何が厄介って、《稲妻の一撃》がなくても赤単がめちゃくちゃに強いことである。
軽量クリーチャーを並べて《鍛冶で鍛えられしアナックス》《朱地洞の族長、トーブラン》がえげつないダメージを叩き出し、《エンバレスの宝剣》が実質的に止めの火力を担う。《砕骨の巨人》が2マナ2点と火力としては控え目ながら最低限役割を果たしつつ強力なクリーチャーというデッキ枠にとても優しく、必要ならば2マナ4点ソーサリー《溶岩コイル》投入。
仮に《稲妻の一撃》があっても使うだろうか?というくらい火力呪文を切り詰めている。いや使うだろう流石に。
私は現在赤単を組んでいない。グルールである。
侵攻を止める奴がいる。倒したい奴がいる。許せない奴がいる。
あいつが起こす土地が憎い。
《エンバレスの宝剣》がある限り厳しい願いだとは思ってる。それでもケラノス神へ祈りの日々が続く。テーロス環魂記では一撃どころか怒り狂っていた。どうか怒りを鎮めて一撃で勘弁してほしい。
例によってクリーチャー限定火力や条件次第で強力な火力はある。
それでも私はシンプルに。いつでもどこでも2マナ3点飛ばしたい。
《ヤヤの挨拶》は占いよりチークキスをすべきだ。
フレイバーテキスト
《運命的結末》をみるに、任意3点ダメージは2.5マナくらいの価値があると開発部は考えたのかもね
基本セット2011から基本セット2021でちょうど10周年、今こそ稲妻を再録するべき。
スタンダードで稲妻は強すぎるという人がいるかもしれないが、パイオニアで使えないのがつらすぎるので何とかして欲しい。
クリーチャーは年々強くなっている上に、3マナのくせに稲妻で焼けないオーコみたいなPWを平気で作りやがる。なのに火力呪文は弱体化で本当につらい。
いっそのこと神話レアに格上げしてもいいから稲妻を再録して欲しい。