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100日EDH

1202枚目「ボロスの印象」

ボロスの印鑑

Boros Signet / ボロスの印鑑 (2)
アーティファクト
(1),(T):(赤)(白)を加える。

ボロスの印鑑を手にしたことがあるか?その重さは見た目以上だ ――― 力と誇りの重みなのだ。
――― アグルス・コス

ボロスの印鑑を手にすると明らかにやけどする。





『ラヴニカ:ギルドの都』初出のコモン。ギルドのシンボルを象ったマナフィルターでありながら、無色1マナを有色2マナへの変換なのでマナ加速としても機能する優秀なアーティファクト。

2色の組み合わせ10組の各ギルドに存在し、《ボロスの印鑑》は赤白のギルド「ボロス軍」に対応する。

いずれも性能は同一のもので、その採用基準は色の特徴により左右された。優秀な軽量クリーチャーによる速攻戦略を得意とする赤白に2マナのマナファクトは不要である。

だが、各ギルドの優秀なインスタント、ソーサリーに加えて『基本セット』に《神の怒り》や強力な2マナ打ち消し呪文《差し戻し》《マナ漏出》が存在した時代。特に『時のらせん』からは《稲妻の天使》が再録され、青赤白のコントロールデッキ【ジェスカ・・・。いや、【トリコロール】が成立。《ボロスの印鑑》はそちらで使用されていた。

(《稲妻の天使》、警戒の文章が長い方が強そうなのであえて『アポカリプス』版を使ってた。)

当時は《戦場の鍛冶場》などダメージランドが『基本セット』常連組。序盤1点ダメージを受けて色マナを調達しながら、印鑑設置後は無色マナから変換させる構成はコントロールデッキを中心に幅広く採用されていた。

これだけで話が終わってしまうので、「ボロスの昔話」をしようと思う。『ラヴニカ:ギルドの都』発売当初。当時通っていたカードショップにて仲間内でプレイしていたドローカルな印象論。メタゲームが成立する以前の牧歌的なマジックな話になるのを前置きとしたい。

 

ボロスの好期

ボロス。それは《稲妻のらせん》である。

2マナソーサリー3点火力《火山の鎚》が大真面目に使用された時代に現れた2マナ3点インスタント火力。それに3点回復付きという異常なまでな効率の良さ。【赤単】【白単】ともにこれだけのために色を足してもいいんじゃないかというほどの超性能である。

当時多色土地は『ラヴニカ』ブロックを象徴するショックランドに加え、『基本セット』常連のダメージランド。特に1ターン目からの展開を重要視するアグロにおいてはこれらをフル投入、フルダメージも辞さない。土地の引きがこれらに集中すると、攻めているはずなのにライフ差がつかないなどという事態に陥る。

同セット収録、環境を代表した火力呪文《黒焦げ》も3マナ4点インスタントだが、2点ダメージを負う強火性能なことからより自傷行為が加速。これらの点から、《稲妻のらせん》の3点回復はアグロデッキにおいてもおまけ以上の恩恵をもたらす存在だった。

・・・ほとんど《稲妻のらせん》が文章を占める勢いだが、それほどまでにこのカードは強く、ボロスだった。

デッキとしてはやはり赤白が得意とする速攻戦略【ボロスウィニー】が模索された。優秀な軽量呪文で攻め立て、《火山の鎚》《稲妻のらせん》《黒焦げ》といった優良火力でブロッカーをどかしたり削り切る。赤緑がよくやってる気がする動きとなる。

クリーチャーは《空騎士の軍団兵》のようなボロスらしい飛行速攻こそいたが、全体を見ると芳しくない・・・というよりも、一つ前の『神河』ブロックや一つ後の『時のらせん』ブロックが【白単ウィニー】を成立させる程度に軽量クリーチャーが豊作だったことでそこに火力呪文を足す構成となっていった。

『神河物語』には1マナ2/2なる伝説のわんこ、『基本セット第9版』には今では信じがたいがガチ中のガチである1マナ2/1バニラの猫。そして、《ヴェクの聖騎士》。

1マナパワー2クリーチャー8枚体制を実現。実際のところ、伝説性を考慮し《勇丸》の枚数に調整が入る。それでも序盤から攻め立てるので次の《勇丸》を出す頃にはどうせ対処されてると割り切りフル投入する『勇丸理論』が提唱された。そして、《ヴェクの聖騎士》。

『時のらせん』へ移るとローテーションにより《勇丸》こそ失うが、明らかに【白単ウィニー】を組ませに来ているタイムシフトを中心に補って余りある戦力を獲得。対コントロールを重視し、グルールから《巨大ヒヨケムシ》を引っ張ってくるのも珍しくなかった。

どうみても白単な面々だが、抜け落ちていくボロスの兵士の中で抗い続けた者もいる。

《ボロスの速太刀》である。当時としては非常に珍しい軽量の二段攻撃持ちで、強化エンチャント・装備品との相性が際立っていい。お察しの通り、《梅澤の十手》を握る。

ただでさえ不可解な蓄積カウンター2個載せが2回誘発する常軌を逸した展開となる。

なおこの十手、アグロ全般に採用され、当時のレジェンドルールから採用しない理由がないほどの活躍を見せ、スタンダード禁止になるのではとの噂が絶えなかった。(実際のところメタゲームではコントロールデッキが優位だったことから禁止にならなかった。)

レジェンドルール
現在では、伝説のパーマネントは各プレイヤーが1枚ずつコントロールでき、同名の2枚目を出した際に戦場へ残す方を選ぶようになっている。
だが、当時はコントローラーを問わず戦場に1枚しか存在できず、2枚目が戦場に出ると両者を墓地送りとする通称「対消滅」というルールになっていた。《梅澤の十手》のような強力すぎる伝説のパーマネントの対策には同じく《梅澤の十手》を採用するのが最良だったのだ。

余談となるが、【ボロスウィニー】を構築していた友人は仲間内で発生するあまりの十手ゲーっぷりに身の危険を感じたのか、使用を自粛。その後十手を売りに出していた。トップレアなことから対策のために購入を促すのも、その先にある十手メンコにも神河の終焉を感じ取ったのだろう。
卓の空気を読み取る良い奴だった・・・

と言いたいが、その代わりに採用したのがクソハンなので許しはしない。

最後に触れておかなければならないのは、ボロスのメカニズム「光輝」である。

光輝
対象に取るとそれと共通の色を持つ同種のパーマネントにも効果が及ぶ効果。

光輝くな読みにくい。

単一の呪文で複数に効果が及ぶことからか、コストが重めだったり、効果量が少なかったりで使い勝手は悪い。そんな中で《照らす光》のみが実用に耐えうる性能であった。

基本的には攻撃を通すために使うエンドカードとしての役割。多色環境、それも混色マナの初登場セットという事もあってプロテクションで全員すり抜けるというのは決して難しいことではなかった。このカードがなければ光輝について忘れ去っていたかもしれない。

優秀な軽量クリーチャーに効率の良い火力に恵まれた【ボロスウィニー】。その栄光はまさ光り輝いて

刹那

『次元の混乱』にて幕を閉じることとなる。

白のクリーチャーは+1/-1修正。3マナ3/2瞬速の時点でやけに強いタフネス2にずらして採用すればパワー上昇の恩恵を受けることができるが、1ターン目からのクリーチャー展開を躊躇するには充分すぎる壊滅的な打撃をもたらす《硫黄の精霊》。ボロス側が採用する動きもあったが、やはり噛み合いは悪く実用的だったとは言い難い。

【ボロスウィニー】ではないが当時のデッキに《サバンナ・ライオン》を低く見て採用してない理由はこいつである。『時のらせん』でウィニー推しまくるなと思ったらこれだよ畜生許せねえ。

100日後に完成する統率者 19日目

1172枚目「100日後に完成する統率者」

印鑑サイクルは優秀なマナファクトととして統率者戦において広く採用されるカード群のようだ。多色統率者ならば色の合う印鑑をとりあえず採用しておいて何一つ不便はない。

《ボロスの印鑑》は「統率者2015」にて新規イラストが登場。それ以降の再録を重ねている。

例によって採用するのは『ラヴニカ』版となるちなみに印鑑はFOIL持ってそうでもってない。当たった記憶もない。なんで?

『時のらせんリマスター』で沸き立つ中、ラヴニカリマスターしていきます。冷静に考えて印鑑10個分の記事ってコピペまみれになりますね。特に最後の項目はコピペまみれです。

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  1. 遠慮するな…今までの分コピペしろ…

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