Norin the Wary / 二の足踏みのノリン (赤)伝説のクリーチャー — 人間(Human) 戦士(Warrior)プレイヤー1人が呪文を唱えるか、クリーチャー1体が攻撃したとき、二の足踏みのノリンを追放する。次の終了ステップの開始時に、それをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。2/1
時のらせんの伝説的レア。
赤にして1マナ2/1。お察しの通り、ただで済むわけがない。
プレイヤーが呪文を唱える、もしくは、クリーチャーが攻撃した瞬間に追放され、ターン終了時帰ってくる。
事実上、除去呪文に対して無敵。戦闘に関しても不敗を誇る。
誘発型能力という関係でおおよそ妨害されない『刹那』を持つ《突然の死》すら効かないのは相当なものである。
・・・呪文のオーナー、クリーチャーのコントローラーに敵味方区別なく、《二の脚踏みのノリン》自身の攻撃ですら誘発する。二の脚踏みどころではない。
一体何を考えてこうなったのだろうか、まったくもって使い道がない。
ーーーと、多くの人は考え長きに渡り問答無用のカスレア扱いだった。
後にスタンダードで実績を残しモダンへと参入したソウルシスターズに組み込まれ、その性能をいかんなく発揮することになるなど誰が予想できただろうか。
呪文、戦闘によって排除することが難しく、その上で恐ろしく緩い条件で自力で戦場と追放領域を行き来することに着目し《魂の管理人》《魂の従者》を筆頭に、トークン生成《起源室》ダメージ誘発《鍛冶の神、パーフォロス》などの能力を誘発させ続ける。
さらには人間であるので《恐怖の勇者》の経験値にもなる。
このような芸当が行えるクリーチャーは他に存在しない。本当によく気づいた。
そんな《二の脚踏みのノリン》。懐古ブロック時のらせんにて伝説のクリーチャーとして登場したことからわかるように、フレイバーテキストにたびたび姿を見せた人物である。
それらを読めばその人となりを窺い知ることができ、実に秀逸なカード化であったことが理解できるように思う。
彼の伝説を書き記そう。
なかには触ってみろとけしかけるやつもいたが、オレにはわかったよ。こいつがただの岩のはずがないって。――― 二の足踏みのノリン
クリーチャー化するアーティファクトの元祖。
なんとノリン、初版から登場しているのだ。
ちなみに《翡翠像》、第9版でこそレアだが、ちゃんとアンコモンなので二の足を踏まずにパックを開封して欲しい。
歯が何十センチもあるようなやつは、何だってごめんだよ!――― 二の足踏みのノリン
当然である。
しかし、第7版の『ネコちゃん、おいで。ネコちゃん…… アアーッ!』に埋もれてしまった感がある。
第5版
一度、玄武岩の牙に噛まれれば、剣歯虎の象牙色の牙が懐かしく思えてくるものだ。――― 二の足踏みのノリン
「オレにはわかったよ。そこに積んであるのが、なんて言うか……普通のアレじゃないって」――― 二の足踏みのノリン
「まあ、殺すのは簡単さ。近づくつもりは無いけどね。」――― 二の足踏みのノリン
レミュー? それしかいないのかい? やっと無害なのが出てきたよ……。――― 二の足踏みのノリン
《粘つく霊命》はやはり時のらせんらしく基となったカードが存在し、それはアイスエイジの《Hyalopterous Lemure》 という。
Hyalopterous Lemure (4)(黒)クリーチャー — スピリット(Spirit)(0):Hyalopterous Lemureはターン終了時まで-1/-0の修整を受けるとともに飛行を得る。4/3
この事例を懐古ブロックで再現したのが《粘着く霊命》というカードなのだ。
これだけで記事にできそうだった。
2020年2月7日追記:
モダンホライゾン
炎恐怖症
「ここは嫌だ!火は嫌だ!こんな所に連れてきやがって!」
――二の足踏みのノリン
まさかの新作。
ノリンの物語はまだ終わっていない!
フレイバーテキスト
ゴブリンの祭壇のフレーバーテキスト懐かしいなー
キツネザルの話面白いなぁ
久々にいい記事を読んだ。いろんなmtgブログを通しても久々だ
ずっとFTが意味不明だった粘つく霊命の謎が解けました。サンタさんありがとう!
あのイラストにそんな理由が…。(キツネザル)
それにしてもノリン、あっちこっちに出てたんだな…。
ノリンさん人間性捧げてそう(小並
へぇ。
レミューのは直訳しても伝わらないヤツですね。
ほへー いい記事だ
783枚目だから悩んでるって意味でノリンか