Aether Gust / 霊気の疾風 (1)(青)
インスタント
赤か緑の、呪文1つかパーマネント1つを対象とする。それのオーナーはそれを自分のライブラリーの一番上か一番下に置く。
その冷たい風は炎を吹き消し、木々の葉を霜で覆う。
霊気の疾風に震えた日々を送った。
『基本セット2020』アンコモン。対抗2色に対する対策カードサイクルの青担当。赤と緑へのバウンス呪文である。
パーマネントのみならず、呪文1つも対象に取れる非常に広範囲なもの。ただし、単純に手札に戻すのではなく、1ターン後に先送りする時間稼ぎの一番上か、再利用が難しい一番下か。そのオーナーに選択肢があるがどっちにしろ一番嫌。
戦場に出たパーマネントへの対処と、スタック上の呪文を打ち消すことなく戻す汎用性の高さは流石色対策呪文といったところ。特に、実質的に打ち消しているのに打ち消しではないのが妙で、同セットに登場した青殺し《変容するケラトプス》をも戻せてしまうのは大したものである。
例によって対策カードとしてサイドボードに用意されるのが常だが、緑をメインカラーとする「ランプ」や「フード」、「荒野の再生」などの緑メインなデッキが支配的なメタゲームを造り上げるにつれてメインデッキへと直接採用されるようになった。
その結果、赤か緑を含むこと自体が欠点となる様になり、それを読んで黒単や白単が入り込む余地を与えるなど、対策カードを超えて環境を定義する存在へとなって行った。同サイクルの《夏の帳》が禁止に至ったが、今の基準ならば《霊気の疾風》もなかなかに危うい立場だったのではなかろうか。
フレイバーテキスト
疾風に怯える長かった日々もやっと…終わったんやなって…(グルール並感)