High Alert / 厳戒態勢 (1)(白)(青)
エンチャント
あなたがコントロールしている各クリーチャーはそれぞれ、パワーではなくタフネスに等しい点数の戦闘ダメージを割り振る。
あなたがコントロールしているクリーチャーは、それが防衛を持たないかのように攻撃できる。
(2)(白)(青):クリーチャー1体を対象とし、それをアンタップする。
先にヒストリックブロールで実現するまさかの事態に厳戒態勢が敷かれた。
『ラヴニカの献身』アンコモン。次元:ラヴニカにおいて法の下に権力を振りかざす「アゾリウス評議会」のカードである。
3つの能力を合わせ持つエンチャント。まず1つ目は「自分クリーチャーはタフネスで戦闘ダメージを割り振る。」
古くは《包囲の塔、ドラン》、《突撃陣形》と同等の能力となる。
多くのセットで見られる2マナ0/4や2マナ1/3といったパワーが極端に低い、いわゆる「壁」をそのまま攻撃に転じさせる能力で、専用に組めば攻防一体の凄まじい戦闘力を発揮する。
2つ目の能力は、「防衛を持たないかのように攻撃できる」ようにする能力。1つ目に関連したもので、やはり専用デッキを組むに適した能力。《突撃陣形》と異なり、マナが不要なのが大きな差別点である。
同じく防衛に攻撃を許し、防衛持ちを出すごとに1ドローする3/5《策略の龍、アルカデス》とは能力も色も合致。《突撃陣形》も合わせ、共存するフォーマットならば構築しがいがあるだろう。
人間が住む都市国家を築き上げ、人々に助言を与えていたエルダー・ドラゴン。フレーバー通り、自軍を城壁で囲い込み、有事の際には容赦しない。
そして、3つ目の能力「(2)(青)(白):クリーチャー1体をアンタップ」。これが、これこそが私が探し求めていたものである。
そういうわけで、今日もブロールの話をしま・・・
せん!
なんで?
泣く子も黙る多元宇宙カードゲーム「MTGアリーナ」で毎週金曜日に開催されるイベント「自宅でFNM」。
今週の演目は「100枚ヒストリック・ブロール」である。
スタンダード時に組みイベントでヒストリックブロールがあるたびに使用していた【ニヴ=ミゼット再誕】。この2つのデッキを方向性そのままに100枚構築した。
すると、なんということでしょう。100枚ヒストリックブロール、ほとんど統率者戦だった。
ニヴ再誕、当ブログのネタ切れ防止企画「100日EDH」で以前から考えてるデッキに登場予定のカードばかりじゃありませんか。
『ラヴニカのギルド』以降の優秀過ぎる2色カードに「ヒストリックアンソロジー」「ミスティカルアーカイブ」がもたらした恩恵であり、弊害でもある。
いつもみたいにデッキリストを役割別で書いたらそれだけで100日分が圧縮されてしまう。企画倒れとなる。よって、ブログの寿命という危機に対して厳戒態勢を敷くこととした。
おまけに、【グウィン卿】も記録しておく。こちらは、以前からブロールで構築していたデッキを100枚構築に仕立て直したのだが、単純にワイルドカード不足で満足のいく構築ができていないのでリストを載せるだけに留める。
ブロールってなに?人用
要約
・使用セットはスタンダードと同一
・スタンダードとは異なる独自の禁止カード
・デッキ枚数は統率者1枚+固有色に則した59枚の計60枚
・基本土地以外1枚制限
・3人以上では初期ライフ30点、2人対戦では25(MTGアリーナでは2人対戦のみ)
・1度のみ枚数の減らないフリーマリガン可
当ブログでは不意にブロールの記事書きだしているので、気になった人は読んでみてほしい。
今回はヒストリックブロールなので、MTGアリーナに実装されているすべてのカードが使用範囲。
また、禁止カードも独自に設定されている。
ヒストリックブロール禁止カード
(タップで拡大可能。)
カード名、特に統率者を指定して無力化できてしまうカードや、1枚制限(ハイランダー)構築のデメリットが機能しないカードが中心。
逆に覚えておきたいのは、《暗黒の儀式》《剣を鍬に》《稲妻》といったヒストリック禁止指定の「ミスティカルアーカイブ」も使用可能だという事。特に《剣を鍬に》の理不尽さは尋常ではない。
【グウィン卿】
1 アッシュベイルの英雄、グウィン卿 (ELD) 330
デッキ
1 スカイクレイブの大鎚 (ZNR) 27
1 影槍 (THB) 236
1 恐れなき探査者、アキリ (ZNR) 220
4 冠雪の山 (KHM) 282
1 エンバレスの宝剣 (ELD) 120
1 熱烈な勇者 (ELD) 124
1 評判高い挑戦者 (ELD) 1
4 冠雪の沼 (KHM) 281
1 試合場 (ELD) 248
1 鏡の盾 (THB) 234
1 立派な騎士 (ELD) 36
1 黒槍の模範 (ELD) 79
1 速度のルーン (KHM) 148
1 残忍な騎士 (ELD) 97
1 嵐拳の聖戦士 (ELD) 203
1 統率の塔 (ELD) 333
1 秘儀の印鑑 (ELD) 331
1 引き裂き (STX) 225
1 エメリアの呼び声 (ZNR) 12
1 ロークスワイン城 (ELD) 241
1 血の長の渇き (ZNR) 94
1 絶滅の契機 (IKO) 88
1 消失の詩句 (STX) 244
1 リムロックの騎士 (ELD) 137
1 髑髏砕きの一撃 (ZNR) 161
1 静寂の神殿 (M21) 255
1 将軍の執行官 (IKO) 188
1 悪意の神殿 (THB) 247
1 凱旋の神殿 (M21) 256
1 針縁の小道 (ZNR) 263
1 サヴァイのトライオーム (IKO) 253
1 寓話の小道 (ELD) 244
1 精神迷わせの秘本 (M21) 232
1 真面目な身代わり (M21) 239
1 水晶の靴 (ELD) 119
1 不吉な戦術 (IKO) 183
1 冬荒野の指揮官 (ELD) 205
1 高山の草地 (KHM) 248
5 冠雪の平地 (KHM) 276
1 ドラニスのクードロ将軍 (IKO) 187
1 アーデンベイル城 (ELD) 238
1 不詳の安息地 (KHM) 255
1 ロアホールドの命令 (STX) 199
1 タイライト剣の鍛錬 (KHM) 211
1 ルーン鍛えの勇者 (KHM) 26
1 雪原の陥没孔 (KHM) 269
1 金脈のつるはし (KHM) 239
1 タイライトの聖域 (KHM) 272
1 戦闘の神、ハルヴァール (KHM) 15
1 破滅の刃 (STA) 28
1 スカルドの決戦 (KHM) 229
1 硫黄のぬかるみ (KHM) 270
1 模範となる者、ダニサ・キャパシェン (DAR) 12
1 ベナリア史 (DAR) 21
1 漆黒軍の騎士 (M20) 105
1 真夜中の死神 (GRN) 77
1 エンバレスの盾割り (ELD) 122
1 ウィンドグレイスの騎士、アルイェール (DAR) 192
1 興隆する荒野 (JMP) 35
1 興隆する絶壁 (JMP) 33
1 孤立した礼拝堂 (DAR) 241
1 神無き祭殿 (RNA) 248
1 血の墓所 (RNA) 245
1 竜髑髏の山頂 (XLN) 252
1 聖なる鋳造所 (GRN) 254
1 断崖の避難所 (DAR) 239
1 神託者の広間 (STX) 267
1 持続のルーン (KHM) 25
1 巨像の鎚 (M20) 223
1 肉体と精神の剣 (SOM) 208
1 ルーンの冠 (KHM) 245
1 剣を鍬に (STA) 10
1 アダントの先兵 (XLN) 1
1 光輝王の野心家 (ZNR) 24
1 スカイクレイブの亡霊 (ZNR) 39
1 議事会の裁き (GRN) 6
1 興隆する湿地帯 (JMP) 37
1 無情な行動 (IKO) 91
1 稲妻 (STA) 42
1 混沌のねじれ (STA) 36
1 舞台照らし (RNA) 107
1 灯の燼滅 (STA) 59
1 侮辱 (STX) 193
1 屈辱 (RNA) 192
1 コラガンの命令 (DTK) 224
1 稲妻のらせん (STA) 62
1 栄光の好機 (GRN) 159
1 狡猾な相棒、ミラ (STX) 153
1 鍛冶場主、コル (KHM) 220
どういうデッキなの?
ブロール版と方向性は同じ。騎士で削り、装備品を揃え、《グウィン卿》で叩きこむ。
速攻《水晶の靴》や呪禁《鏡の盾》といった《グウィン卿》に欲しい能力を持たせる装備品は、スタンダードの範疇に納まるどころか、それしかないのが実態で、強さにそこまでの差がない。とは言っても、再会を果たした《漆黒軍の騎士》は単体で勝ちかねないとんでもない怪物ではある。
100枚にするにあたり『カルドハイム』のルーンを増量。そして、MTGアリーナ唯一の二色剣《肉体と精神の剣》とクソデカハンマーの使用許可はヒストリックブロールならではの味わいである。
【ニヴ=ミゼット再誕】withジェガンサ
1 ニヴ=ミゼット再誕 (WAR) 208
相棒
1 湧き出る源、ジェガンサ (IKO) 222
デッキ
1 ドビンの拒否権 (WAR) 193
1 森 (M21) 313
1 沼 (M21) 268
1 拘留代理人 (RNA) 165
1 消失の詩句 (STX) 244
1 厳戒態勢 (RNA) 182
1 ラウグリンのトライオーム (IKO) 251
1 湖での水難 (ELD) 188
1 山 (M21) 312
1 欺瞞の神殿 (THB) 245
1 湿った墓 (GRN) 259
1 暴君の嘲笑 (WAR) 225
1 正気泥棒 (GRN) 205
1 悪夢の詩神、アショク (THB) 208
1 アングラスの暴力 (WAR) 185
1 神聖なる泉 (RNA) 251
1 サヴァイのトライオーム (IKO) 253
1 運命の神、クローティス (THB) 220
1 平地 (M21) 309
1 秋の騎士 (GRN) 183
1 灯の燼滅 (WAR) 190
1 屈辱 (RNA) 192
1 インダサのトライオーム (IKO) 248
1 轟音のクラリオン (GRN) 165
1 鎮まらぬ大地、ヤシャーン (ZNR) 240
1 ギルド門通りの公有地 (GRN) 247
1 電解 (STA) 60
1 断崖の避難所 (DAR) 239
1 ケトリアのトライオーム (IKO) 250
1 野生の律動 (RNA) 201
1 暗殺者の戦利品 (GRN) 152
1 ゴルガリの女王、ヴラスカ (GRN) 213
1 力線をうろつくもの (WAR) 202
1 寓話の小道 (ELD) 244
1 統率の塔 (ELD) 333
1 秘儀の印鑑 (ELD) 331
1 楽園のドルイド (WAR) 171
1 イリーシア木立のドライアド (THB) 169
1 成長のらせん (RNA) 178
1 創造の座、オムナス (ZNR) 232
1 自然の怒りのタイタン、ウーロ (THB) 229
1 ハイドロイド混成体 (RNA) 183
1 金のガチョウ (ELD) 160
1 ドミナリアの英雄、テフェリー (DAR) 207
1 彩色の宝球 (JMP) 462
1 不屈の巡礼者、ゴロス (M20) 226
1 奔放の神殿 (THB) 244
1 アーチ道の公共地 (STX) 263
1 絶滅の契機 (IKO) 88
1 世界樹 (KHM) 275
1 氷河の城砦 (XLN) 255
1 孤立した礼拝堂 (DAR) 241
1 神無き祭殿 (RNA) 248
1 水没した地下墓地 (XLN) 253
1 硫黄の滝 (DAR) 247
1 蒸気孔 (GRN) 257
1 血の墓所 (RNA) 245
1 竜髑髏の山頂 (XLN) 252
1 草むした墓 (GRN) 253
1 森林の墓地 (DAR) 248
1 踏み鳴らされる地 (RNA) 259
1 聖なる鋳造所 (GRN) 254
1 内陸の湾港 (DAR) 240
1 繁殖池 (RNA) 246
1 寺院の庭 (GRN) 258
1 陽花弁の木立ち (XLN) 257
1 ゼイゴスのトライオーム (IKO) 259
1 島 (M21) 310
1 断割 (STX) 188
1 天頂の探求者、カーリア (M20) 210
1 シャドリクス・シルバークイル (STX) 230
1 稲妻のらせん (STA) 62
1 引き裂き (STX) 225
1 栄光の好機 (GRN) 159
1 陽光の輝き (WAR) 216
1 ロアホールドの命令 (STX) 199
1 ヴェロマカス・ロアホールド (STX) 245
1 人質取り (XLN) 223
1 スカラベの神 (AKR) 259
1 破滅の龍、ニコル・ボーラス (M19) 218
1 表現の反復 (STX) 186
1 プリズマリの命令 (STX) 214
1 ガラゼス・プリズマリ (STX) 189
1 クアンドリクスの初学者 (STX) 216
1 ターナジール・クアンドリクス (STX) 240
1 ひらめきの瞬間 (STX) 184
1 化膿 (STA) 63
1 大渦の脈動 (ARB) 92
1 定命の槍 (STX) 207
1 古き神々への拘束 (KHM) 206
1 ベレドロス・ウィザーブルーム (STX) 163
1 神託者の広間 (STX) 267
1 ボーラスの壊乱者、ドムリ (WAR) 191
1 コラガンの命令 (DTK) 224
1 フェイ庄の古老 (ELD) 190
1 冷鉄の心臓 (CSP) 136
1 スカイクレイブの秘宝 (ZNR) 252
1 彩色の灯籠 (GRN) 233
1 聖遺の塔 (M19) 254
サイドボード
1 湧き出る源、ジェガンサ (IKO) 222
どういうデッキなの?
対戦相手が出してきた土地でないパーマネント全般をひたすらに破壊、追放。
消耗した手札を《ニヴ=ミゼット再誕》で補充するコントロールデッキ。
《破滅の龍、ニコル・ボーラス》や《スカラベの神》、『ストリクスヘイヴン』のエルダードラゴンといった単体で圧のあるクリーチャー群でマウントを取る。
戦場をコントロールしつくして、歴代の名クリーチャーたちを並び立たせる。
それが《ニヴ=ミゼット再誕》を軸としたデッキの魅力だと思う。
コツとしては、対戦相手の統率者を除去し、再プレイ2マナ増加での行動制限を意識すること。【不屈の巡礼者、ゴロス】や【虹色の橋】のような統率者に比重を置いている構築には特に有効。
最後に
【ニヴ再誕】の手札増量能力は実際とんでもない強さ。それを背景に情け容赦なく破壊しつくす昨今の2色カードの優秀さは、本当に何でも対処できてしまう。
しかし、多色土地とマナアーティファクトの貧弱さから最強とは言い難く、安定度に貢献する能力を持っていたり、とにかく軽量な統率者からは1歩劣った立ち位置だと感じる。
主に絶対王者《キナン》、禁忌《オムナス》、青単の時点でいやな気しかしないのに特化してる《バラル》。加えて禁止解除組の本当に不屈で《死者の原野》が許されている《ゴロス》、当たりが出るまで回し続ける精神《ウィノータ》である。
純粋に勝ちたいのなら。最強を求めるのなら。これらを統率者にしたデッキを探すといいだろう。
とは言っても、【ニヴ再誕】を使用すると【ゴロス】を中心にこれらと戦うこと多かったので、「ブロールのあちら側」判定を喰らっている可能性は高い。
そう、ブロールならではのマッチング補正に触れておこう。上記に列挙した極端に強い統率者は、それら同士での対戦になりやすくなる仕様がある。(あくまでそういう傾向なだけで何組もうが当たるときは当たる。)
・参考
ブロールに関する更新
・特定の統率者についてマッチメイキングに調整を加えます。
・競技志向レベルが同等のデッキ同士でマッチングしやすくなるでしょう。
そこで【グウィン卿】である。明らかに対戦相手のバリエーションが増えるのでこのマッチング補正を実感できる。
もし「もっといろんな統率者と戦いたい」と願うのならば、強さはいったん置いておいて気に入った伝説のクリーチャーで気の向くままに構築するといいだろう。
100日後に完成する統率者 29日目
このまま終わった方が記事がすっきりすると思うけれど、《厳戒態勢》の本題はこちらとなる。
先述した通り、私がこのカードに求めたのは「アンタップ能力」である。4マナと重いが、それをものともしない存在が《ニヴ再誕》には居る。《フェイ庄の古老》である。
コントロールしているパーマネント分の色マナを生み出す。統率者《ニヴ再誕》が隣にいれば5色5マナ。
つまりは、《厳戒態勢》の起動コスト(2)(青)(白)を支払った(赤)か(緑)か(黒)の1点余り。これらを好きなだけ出せるようになる。
ぶっちゃけてしまうと、《花を手入れする者》+《暗黒のマントル》の無限マナコンボとほとんど同じである。
《厳戒態勢》に青と白マナを持っていかれるので色マナに制限こそ課される。だが、《フェイ庄の古老》+《厳戒態勢》は両者とも2色のカードで、《ニヴ再誕》のサーチ対象となる点から統率者ならではの、利があるコンボと考えている。
あとは同じく2色のX呪文にマナを注ぎ込み、ゲームエンドとするプランを組み込んだ寸法となる。
ラヴニカらしくアンタップ手段に《パルンズの剣》の採用も考えたが、《フェイ庄の古老》と同じ役割となるカードが思い浮ばないため、無限マナコンボに寄せすぎない方向とした。
もし、2色で同じ動きができるカードが他にもあると知っている方はご一報を。
フレイバーテキスト
Wisdomで引っ掛けてみた感じ他は種かごの魔女/Seedcradle Witchだけっぽそう
なおフェイ庄の古老と同じ緑白
暗黒のマントルのクリーチャー版みたいなのおったんですね!シャドウーア辺り全く触れてないんで助かります
アンタップ手段は充分ですが、やはりマナ出す側が少なくて厳しい…
ザーダくんならアンタップのコストを下げることでマナ出す側の要求値を下げることはできる・・・けど出す色が中々合いませんね
枝葉族の報復者は緑以外出せたら結構有望だったかも