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1272枚目「秋月舞うは霧が如く」

月霧

Moonmist / 月霧 (1)(緑)
インスタント
すべての人間(Human)を変身させる。このターン、狼男(Werewolf)でも狼(Wolf)でもないクリーチャーから与えられるすべての戦闘ダメージを軽減する。(両面カードのみが変身できる。)

なれど月霧 夜を騙るも日は暮れず。





『イニストラード』コモン。同セット最大の特徴と言ってもいい両面カードにより、第1面は一般社会に溶け込む人間を描きつつ、第2面は獣性に呑まれし月下の捕食者からなる狼男のサポートカードである。

効果は2つ。まずは古くは《濃霧》から始まる戦闘ダメージ軽減。これを狼男、狼に特化した設計で、この両者でないクリーチャーから与えられるダメージをすべて軽減。つまりは狼男、狼側のダメージだけを通しつつ、相手からのダメージは受けない一方的な狩場とする攻防一体の呪文である。

もう1つというか、こちらこそが本命と言ってもいいのがすべての人間の変身。先述した通り、『イニストラード』に住む狼男たちの第1面は人間であり、第2面は狼男のみとなる。

第1面はこれと言って強くなく、第2面前提ともいうべき性能だった当時の狼男たちをいきなり変身させるために使用。戦闘時に行えればなおの事大きな戦果を挙げられ、これ以上ないほどに重要さを見せる呪文である。なにより、たった2度のプレイで第1面に戻ってしまう特性に対し、相手ターンに動けるインスタントでの変身は本当に偉大だった。デルバーは1マナ1/1になる

《登る満月》と共に狼男デッキを成立させるべく生み出されたカードではあるが、逆に言えばこれらがなければ満足に機能しない部族だったのは否めない。

519枚目「いつか、月が満ちるだろう。 だがそれは今日ではない。」

次セット『闇の隆盛』にて夜に固定してしまう《常なる狼》が登場するも、変身を繰り返すことでアドバンテージを獲得していく《高原の狩りの達人》との相性が絶望的にもほどがあった。

結局のところ、逆張りに成功した《高原の狩りの達人》のみが構築環境で活躍することとなり、部族デッキとしてはファンデッキの範疇を抜け出すことはできなかった。

最終的に『アヴァシンの帰還』にて物語上狼男は人の心を保った獣人ウルフィーへと変化したことで1枚も収録されないという方向性が取っ散らかりっぷりを最大限に繰り広げて締めくくられた。

『イニストラードを覆う影』では、大天使アヴァシンが暴走状態となったことでウルフィーから狼男に戻りだしたという形で再登場する。

しかし、迷走は続く。

エルドラージへと変貌する世界の表現と変身条件へのテコ入れとして『イニストラード』ブロックと同様の呪文プレイ回数による変身と、単純にマナを支払って変身する起動型能力を持つ狼男が混在することとなった。

この変身条件が緩いとみなされたためか、《月霧》のようなお手軽かつ効果的な変身呪文はこれと言ってなく、1体のみの変身に絞られた《満ちゆく月》となる。

第2面こそエルドラージ化しただけあって凶悪な戦闘力を有するが、そもそもコストが重くプレイ回数よりも使いにくくこれと言って脅威になることはなかった。満ちていない。

それでも当時スタンダード最強色の緑だけあって際立って優秀な《薄暮見の徴募兵》と《ラムホルトの平和主義者》は人間主体のデッキに採用された

とても、もどかしかった。

『イニストラード:真夜中の狩り』では、呪文プレイ回数による変身を「日暮/夜明」メカニズムとして取り込みつつ再登場した。

改善されたのはプレイ回数がターンプレイヤーのみのカウントとなったこと。これにより、対戦相手のターンならいくら動こうが夜明けを迎えることがない。相変わらず自分ターンに狼男の展開はしづらいが、狼男のプレインズウォーカーにして今セットの主役《アーリン》の[+1]能力により瞬速でのプレイ可能と非常に噛み合った性能をしている。ありがとう。

しかし、日暮/夜明として完全に独立したがために過去の狼男との噛み合いは全くなくなってしまった。この能力による変身以外を一切受け付けない制限が課されているのである。

https://mtg-jp.com/rules/img/mid_faq/JP_MTGMID_ReleaseNotes_20210917.pdf

日暮と夜明の制限
• 日暮や夜明を持つパーマネントは、その日暮や夜明の能力以外の手段では変身できない。特
に、プレイヤーにパーマネントを変身させるよう指示する《月霧》などの古いカードは、日暮
や夜明を持つパーマネントに影響しない。

これにより、霧の中で獣化する狼男と何食わぬ顔で闊歩する人間が共存し、日が暮れても変身しないし夜明けを迎えてももふもふなままの狼男が並び立つ不自然な月の出となってしまった。デルバーは1マナ1/1になる。

デザイナー、マーク・ローズウォーター氏は過去の狼男を書き換える進言こそしていたがこれが通ることはなくこのような形となってしまったようだ。

それでもなんとか。なんとかして歴代の狼男を合わせて使いたい。そんな意地を見せた男こそが《不吉な首領、トヴォラー》である。

ありがとうトヴォラー。デルバーは1マナ3/2飛行にならない。





 

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