Millstone / 石臼 (２)アーティファクト(２),(Ｔ)：プレイヤー１人を対象とする。そのプレイヤーは、自分のライブラリーのカードを上から２枚、自分の墓地に置く。
ひとりならぬ魔術師が、石臼の無慈悲な挽き音によって狂気に追いやられた。
石臼とは無慈悲である。
臼は主に小麦などの穀物を粉にして食すために用いられる道具だ。
だが魔術師にとっては違う。
魔力を砕くことで発する特徴的な音により2つ、4つと正気が取られていく。
連ね束ねた知識も、学び駆使した技巧もすべてを削る魔響音。
そう、この石臼が砕くのは「記憶」である。
だが魔術師にとっては違う。
魔力を砕くことで発する特徴的な音により2つ、4つと正気が取られていく。
連ね束ねた知識も、学び駆使した技巧もすべてを削る魔響音。
そう、この石臼が砕くのは「記憶」である。
一人の老魔術師が石臼を回す。
石臼は太古から存在し、決闘の道具として用いられてきた。
彼の石臼により再起不能となった魔術師は数え切れない。
しかし、今は対峙する相手はいない。
石臼は太古から存在し、決闘の道具として用いられてきた。
彼の石臼により再起不能となった魔術師は数え切れない。
しかし、今は対峙する相手はいない。
老練の熟達魔術師である彼が、魔術の真髄を究めるべく向いた先は「自分」であった。
彼にとって決闘は他者を観察する手段に過ぎなかった。
石臼という効率の悪いアーティファクトを愛用していたのも記憶からこぼれ落ちた呪文を観測するためだ。
数百数千を越える魔法を見てきた自分の、思い起こすだけでは至れない深い記憶を呼び起こす。
そのために、自分へと石臼を回す。閃いてしまった時点で試さずに入られなかった。
彼にとって決闘は他者を観察する手段に過ぎなかった。
石臼という効率の悪いアーティファクトを愛用していたのも記憶からこぼれ落ちた呪文を観測するためだ。
数百数千を越える魔法を見てきた自分の、思い起こすだけでは至れない深い記憶を呼び起こす。
そのために、自分へと石臼を回す。閃いてしまった時点で試さずに入られなかった。
年老いても魔術師の好奇心と功名心は衰えることはない。
しばらくして14の記憶を見た。たった7度回しただけなのに、中には見知らぬ記憶も混ざっている。
自らの未熟さに気付かされた。同時に自らの発想の正しさが証明された。
自らの未熟さに気付かされた。同時に自らの発想の正しさが証明された。
彼は石臼を回し続けることにした。
26を超えた頃。彼の目から涙がこぼれていた。
記憶への喪失感なのか、完成へ向かう高揚感なのか。
涙の意味はわからない。
記憶への喪失感なのか、完成へ向かう高揚感なのか。
涙の意味はわからない。
どこで産まれ、どこで育ち、誰に愛され、何を愛したか。
44もの記憶を削りとった時、彼の物語が消えた。
涙はもう流れない。
彼はもはや石臼を回し続ける腕である。
44もの記憶を削りとった時、彼の物語が消えた。
涙はもう流れない。
彼はもはや石臼を回し続ける腕である。
56・・・58・・・そして、60。
彼の頭には大いなる計画だけが渦巻き、
彼の頭には大いなる計画だけが渦巻き、
“それが成功したらどうなるかまでは考えが行かなかった。”
フレイバーテキスト
相変わらず素敵な文章！抱いて！
(タルモゴイフはやれない。)
ほんと、文屋になれるよ
(タルモゴイフ？さぁ知らない子ですね)
「すべてのカードには物語が込められています」とは若月女史の言葉だけども、物語を作ってしまえるのもmtgのカードの素敵なところなんだなぁ
墓地のカードタイプを参照し、軽量で、特性定義能力を持つクリーチャーをあげよう。
(っ金屑の悪鬼)
CPLの旦那！CPLの旦那じゃないか！(アイマス次元並感)
かっこいい話かと思ったら勝利しやがった
ぽへ～。(脱帽)
物悲しい話かと思ったら電波デッキの話だったのでドロー前に稲妻の一撃撃ちますね
石臼でデッキ60枚削るってメイン何枚なんですかね(名推理)
サイド含めて75枚なんじゃない？(迷推理)
頼子さん歓喜
マジックって蕎麦作ってる間に勝利してしまうんだな・・・・