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873枚目「黒蓮」

Black Lotus

 

Black Lotus (0)
アーティファクト
(T),Black Lotusを生け贄に捧げる:好きな色1色のマナ3点を加える。

Black Lotusとは・・・これの説明っているのか?





リミテッドエディションおよび、再販であるアンリミテッドエディション(第2版)のみに収録された最強のカード群『パワー9』筆頭格にして、MTG史上最強と名高いレアカード。0マナで3マナ出ます。
プレインズウォーカーでなくとも著名な1枚で、忘れたころに世間を騒がせにやってきたりする。

ねとらぼ:「断捨離のため息子のカード売ります」→市場価格50万のMTG「ブラックロータス」がヤフオク出品でネット騒然
Togetter:古本屋でマジックのカード420円パックを買ったらBlack Lotus(10万円以上)が出てきたでござる
Twitterのハッシュタグ『#一部界隈のみに恐怖を与える画像』において話題になった画像

 
マジックは高い」のパブリックイメージはこのブラックロータスにあるかもしれない。
 
『マナバーンで3点ダメージ食らっただけのカード』『1枚じゃ何もできない無能』なるネタがあるが、これこそがカードゲームの本質、デッキのカード1枚1枚が持つ役割を説く逸話ともいえる。
使い捨てとはいえ1色3点というのは絶大な汎用性を誇り、おおよそこれ以上のマナファクトは存在しない。
なにせ本来《セラの天使》しか出せないところに《甲燐のワーム》が出てくるわけで、ゲームバランスが崩壊する様は最強の名に恥じない。
野球で言うなら先攻1回1番打者満塁スタート、麻雀で言うなら配牌で赤ドラ暗刻、せいぜい6枚くらいだろうと思ったら80枚記事書かないといけなくなった、階段を登ったと思ったら3段登ってた、チョコボール買ったら銀のエンゼル3人描かれてたくらいの崩壊具合である。
 
当然ながら現在では禁止、制限まみれでほとんどすべてのカードが使用できるヴィンテージにおいて1枚のみの使用が許されている。
いにしえのルールでは「最近のガキときたらやれコレクター番号だ目新しいタップシンボルだ。ブラック・ロータス20枚と疫病ネズミ20枚。これこそが本当のマジックじゃ。」などと語るプレイヤーや、「《火の玉》20枚+《チャネル》20枚+《BlackLotus》20枚」の最強デッキといったものが存在したが、現在では家が建つレベルの金額が必要な話で、もはや古典である。
 
かつての私はカラーパイの観点から各色の象徴たるMoxがありながらMTGの色であるを名前に持つことはバランスを崩し違和感を持っていたが、調べてみると『黒い蓮』であることがキーアイテムとして意味を持つことがわかった。
ギリシャ神話の英雄オデュッセウスの活躍を語る叙事詩『オデュッセイア』にて『蓮喰い人』なる食べると苦痛を忘れ恍惚状態になる完全にアレな蓮の実を食す人々が住む島の話がある。
そこから『英雄コナン』やゲームブック『ソーサリー』、『クトゥルフ神話』などのファンタジー作品において『魔性の花』として自然界には存在しない『黒い蓮』が登場するようになった。
MTGでは当初からこのようなファンタジーの流れを汲んだカードが散見され、《BlackLotus》もその1枚だと思われる。
 
現在ではやはりMTGの印象が強いだろう。
その価値を守る観点から再録禁止カードの例外を免れることはなく、入手には市場に存在する現物を購入するしかない。

再録禁止
シングルカード販売などの二次市場に対して再販売や全く同じ性能のカードを印刷しないことを宣言し、『その価値を崩さない』とアピールするために行ったウィザーズ社の自己誓約。
初期セットのレアカードが該当する。一覧(英語)

この措置に含まれない範囲ではたびたび登場する。
2003年に開催されたタイプ1(現在のヴィンテージ)の世界選手権で原典を描いたChristopher Rush氏本人による新規描き下ろしイラストの《Black Lotus》が優勝賞品として登場。

 
魔力が溢れ高まっている。

 

北アメリカヴィンテージ選手権2017においてはSteven Belledin氏による新イラストで再登場。

周りは普通の色で特別感が際立つ。
上記2枚は特別製大型カードの額縁であり、デッキに入れるのは物理的にも不可能である。

PCゲームであるマジック・オンラインでは、まず年末年始に行われる特別なキューブドラフトイベントにおいて上記大会の歴代優勝賞品である他の新イラスト版パワー9共々登場し、後にVintageMastersに収録されることで実装された。

 

死体の花》ではない。

追記:デュエルマスターズとのコラボカードはこのイラストが選ばれた。

最後にもう一度原典であるリミテッド版を貼っておこう。
かつてどこかで書いたが、やはりこのカードの価値は性能や希少性だけではないと思う。

“美につける値段は?”

0マナにして好きな色3マナ生成という最強に恥じないカードパワー。
『パワー9』、その筆頭である《BlackLotus》を使うためにヴィンテージに手を出すといっても過言ではない使用実績。
所持していることだけでもステータスで、全プレインズウォーカーが一度は思い描く理想のカード。
そんな《BlackLotus》唯一の欠点は私の手元にないことである。

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フレイバーテキスト

  1. 殆どのカードを瞬殺コンボのパーツに変えてしまうトンデモ起爆剤
    大量更新楽しみにしてます!(満面の笑み)

  2. 展示で見た、まあこれがうん十万と言われてもピンとこなかった

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