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1142枚目「ウィザード」

全能なる者アルカニス
Arcanis the Omnipotent / 全能なる者アルカニス (3)(青)(青)(青)
伝説のクリーチャー — ウィザード(Wizard)
(T):カードを3枚引く。
(2)(青)(青):全能なる者アルカニスをオーナーの手札に戻す

彼は未踏の地を旅してきた。そして、二度とそんなことをする者が出ないように戻ってきた。
3/4

全能なる者アルカニスはあまりにもかっこよすぎる。





『オンスロート』のレア。次元:ドミナリ・オタリア大陸を統べる陰謀団の資金源ピット・ファイト。そこへ各色存在した「伝説のピットファイター」たち。彼・彼女らに物語は一切なく、フレイバーテキストから感じるものが全てである。語られない伝説もあるのだ。
とは言っても、創造される上でのイメージと、名前の由来だけは明かされている。
「アルカニス」と見て英語名から「アルカニスト」と称される《戦慄衆の秘儀術士》を連想した人もいるであろう。それもそのはず。アルカニスの由来は「秘密」や「秘儀」を意味する「Arcane」。また、「不可解」や「神秘的な」といった意味も持ち、アルカニスには「クリーチャータイプ大再編」を経て「種族+職業」と明確に設定されるような現在でも種族不明。ウィザード以外にクリーチャー・タイプを持たず、ウィザードのみである。

能力の方はまず、タップで3枚ドロー。これだけ書けばシンプル過ぎて流しそうになるが、冷静にならなくともとんでもない枚数である。3枚ドローは例外を除くと、4マナソーサリー《集中》、5マナインスタント《ジェイスの創意》が適正となる。召喚酔いもあり流石に6マナは重すぎるが、対処できなければ手札が空になることはまず無くなり、防御手段を引き込まれる。それに見合っただけの強さはある。
さらに4マナで自身を手札に戻せる能力を持ち、ほとんどすべての除去手段を回避できる。だが、出し直すのにやはり6マナで大きな隙を作ってしまい、安全性を確保するために4マナ浮かして召喚するのも困難を極め、本当に最終手段となっている。
『オンスロート』ブロックは部族がテーマ。マーフォーク絶滅運動の影響で青の部族としてウィザードに焦点が当たった頃でもある。だが、重さと単体性能の高さから、部族シナジーが考慮されることはほとんどないだろう。
1つ前が墓地テーマの『オデッセイ』ブロックだったことで、《納墓》《生き埋め》により墓地に送り込み《宿命のネクロマンサー》《縫合》《ゾンビ化》で墓地経由で踏み倒す、リアニメイトの対象となった。
《納墓》 《ゾンビ化》
『オデッセイ』 『オデッセイ』
「墓地に落とすカード」と「墓地から拾い上げるカード」の複数を用いる関係で、3枚ドローによる手札供給の相性が良かったのである。
同デッキを使用したPeer Kröger氏が世界選手権03にて7位入賞を果たしたことで、世界選手権上位のデッキを金枠で収録する構築済みデッキ「World Championship Decks2003」に選ばれた。
つまり、金枠の《全能なる者アルカニス》が存在するのである。
金能なる者アルカニス
ちょうどカード枠が変更される時期だったことで新枠で登場。
2004年まで発売された「World Championship Decks」シリーズは金枠のみならず、裏面も独自仕様となっている。あらゆるフォーマットで使用することはできない。
カジュアルで代用カードとして用いるにも対戦相手の承諾は欲しい。
その後、『基本セット第10版』に再録される。イラストはそのままだが、フレイバーテキストが変更となった。
私の出自とか、種族とか、祖先とかを気にするんじゃない。 ピットでの戦績を調べてから賭けるんだな。

少なくとも自我はあり、意思疎通は測れるようだ。
この時のスタンダードでは《召喚の調べ》の選択肢となり、墓地から踏み倒されるどころかデッキから直接出てきていた。やはり3枚もの手札供給が役立ったのである。

ちなみに、同セットでは《鏡のローブ》で幻影について語っている。

《鏡のローブ》
見えないものを叩くことなどできないという者がいる。むしろお前に叩いて欲しいものを見せているのだがな。ーーー全能なる者アルカニス
まさか中心にいる人物がアルカニスということはないだろう。だって髪がーーー

その後はスタンダードにこそ帰ってきてはいないが、『エターナルマスターズ』に伝説のピットファイター全員で再録。さらに、『デュエルデッキ:精神vs物理』に精神担当として新規イラストで再録、さらにさらに『統率者2017』で再録という、2016~2017年は再録されまくる好待遇を受ける
『エターナルマスターズ』 『デュエルデッキ:精神vs物理』 『統率者2017』
フレイバーテキストが戻った。 フレイバーテキストまた変わった。 フレイバーテキストがまた戻った。
これだけ推されたが、翌2018年の『デュエルデッキ:エルフvs発明者』から登場した伝説枠を絶妙に逃している。残念でならない。

パーティーにおけるウィザード、つまりは魔法使いの役割についてだが、偉大なる先人がこのような言葉を残しているので引用する。
「よく覚えとけ。魔法使いってのは常にパーティーで一番クールでなきゃならねえんだ。」
「全員カッカしてる時でも、ただ一人。氷のように冷静に戦況を見てなきゃならねえ・・・」
「少なくともオレは、アバンと組んでた時にゃそうしてたぜ」ーーー大魔導士マトリフ
そう、アルカニスは直接戦闘に赴くよりも「3枚ドローによる戦術の提示」と「自己バウンスで緊急事態の戦線離脱」。
まさに冷静に戦況を見る青いウィザードの象徴ともいうべきクリーチャーなのである。
ところでーーー
《探検隊の占者》
『ゼンディカーの夜明け』
魔術師の呪文は現実の折り目を捻じ曲げて自然界のエネルギーと繋がり、未来を覗き乱動をも鎮める。
《探検隊の占者》のフレイバーへと繋がる未来(オチ)を覗き見ることができなかった。
俺は魔法使いではなかった。
記事を捻じ曲げることだけには成功した。





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フレイバーテキスト

  1. ピットファイターすこ

  2. 私は30過ぎて魔法使いになりました

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