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1113枚目「成長の軌跡」

クウィリーオンのドライアド

Quirion Dryad / クウィリーオンのドライアド (1)(緑)
クリーチャー — ドライアド(Dryad)
あなたが白か青か黒か赤の呪文を唱えるたび、クウィリーオンのドライアドの上に+1/+1カウンターを1個置く。


不自然な作用に適応する自然の力を過小評価してはいけない。

――― マローの魔術師モリモ

1/1

クウィリーオンのドライアドには大きく育ってほしい。





『プレーンシフト』のレア。多色がテーマである『インベイジョン』ブロックらしく緑以外の4色の呪文を唱えれば大きく育っていくドライアド。
一度唱えれば2マナ2/2の熊に並び、以降はどんどん規格外となっていく。

成長

全環境適正を持ち、ドライアド育成に特化したデッキ構築をすればフィニッシャーを勤めさせることもできる。
例えば、《クウィリーオンのドライアド》が表紙になっていたテーマデッキ「版図」では、コントロールしている基本土地タイプを参照するメカニズムを駆使する5色デッキとなっている。
《部族の炎》
『インベイジョン』
《連合戦略》
『プレーンシフト』
 

このメカニズムは『アラーラ』ブロックにて再登場し、「版図」と能力語がつけられた。
これに伴い、過去のカードのテキストにも版図が与えられている。

優秀な土地サーチ《砕土》、対応したクリーチャー、火力に除去、ドローと必要な要素こそ揃っていたが、大体3~4種揃えて初めてコスト以上の働きとなるものが多く、重めで動きが悠長だった。

また、『プレーンシフト』には開門というメカニズムが存在する。

《有角カヴー》
『プレーンシフト』
《湿地のクロコダイル》
『プレーンシフト』

コスト以上の性能を持つ代わりに、同じ色を持ついずれかのカード1体を手札に戻さなければならない。多くはクリーチャーである。基本的にはデメリットであり、他になければ自身が戻ることになる。つまり、これを利用すればマナのある限り《クウィリーオンのドライアド》を育てることができるという寸法だ。
・・・悲しいことにそんなにマナは出ませんし、効率がすこぶる悪く実用的ではない。

これらはデッキとして成立したとは言い難い。
実際のところ《クウィリーオンのドライアド》は、育てながら手札の消耗を抑えられるドロー呪文連打、特に、おまけで1ドローがついた呪文(キャントリップ)と行動しながら大きくなる点で非常に相性が良く、「ゼロックス理論」の基に彼女を成長させるクロックパーミッション、「グロウ」系統のデッキを生み出した。

「ゼロックス」とは、殿堂プレイヤーAlan Comer氏が提唱した理論。
ざっくり言えば「カードを引く回数を増やせば土地事故を無くせる」というもの。
ドロー呪文を大量につぎ込むことで必要数の土地を引き込むとともに、マナを出す以上の役割を持たない土地の採用枚数を切り詰め戦略の安定化を図る。
非常に画期的な考え方で、優秀な軽量ドロー呪文が揃うエターナル環境で土地20枚を切るのもこの理論の影響下にあるといえる。

参考 – MTGWiki

特にエクステンデットでの活躍が著名でーーー

エクステンデットとは、過去4年間発売されたセットが使用できるフォーマット。(例外的に追加でデュアルランドの使用が許された時期もある。)
「拡張」の意味する通り、範囲が広げられたスタンダードである。
モダンが制定、定着したことでサポートが打ち切られた。

特にエクステンデットでの活躍が著名で、ゼロックス理論提唱者Alan Comer自身による青緑「グロウフィッシュ」から始まり、『オデッセイ』で登場した《熊人間》との「ミラクルグロウ」、「ミラクルグロウ」対策に白を足して汎用性を高めた「スーパーグロウ」と、Grow/成長を体現するが如く大きく育ち、メタゲームの一角を担った。総じて土地10枚程度という凄まじさである。

参考




生長

その後、『基本セット第10版』『2013』で再録される。

《クウィリーオンのドライアド》
『基本セット第10版』
『基本セット2013』でも同一。

だがすでに《1マナ3/2飛行のコモン》や、2マナで4/5程度へ簡単に育つ《タルモゴイフ》、3マナ2/2+4/4飛行の《聖トラフトの霊》といった軽量クリーチャーがあらゆるフォーマットで台頭し、初動2マナ1/1ではついていけない時代になっていた。

そしてーーー

《クウィリーオンのドライアド》
『基本セット2021』  

ついにアンコモンへと格下げとなった。

一抹の寂しさこそ覚えた。しかし、比較対象として適切ではないかもしれないが、同セットに再録されてきた3マナ2/2《知識鱗のコアトル》のカードを引くだけで育つという緩さを目の当たりにしてしまうと納得せざるを得ない。




成超

かと言って、《クウィリーオンのドライアド》自体が弱くなったわけではない。
確かに、呪文の性能が抑えられゼロックス理論による構築は困難を極め・・・。いや、できそうだな・・・。(《成長のらせん》を眺めながら)

それは置いておくとして、2色のギルドが主題となるラヴニカが舞台の3セットとスタンダードを共にし、それ以外の各セットでもリミテッドでアーキタイプを定義すべく収録される2色カードが定着している。
多色のカードでコントロールしながら《クウィリーオンのドライアド》を育てる。『プレーンシフト』の思想へと原点回帰が可能ではないか。

そこで問題となるのが、手札の消耗。一体どのように補うか。

果たしているのか?手札が増える、最大10枚、5マナで、6/6で、飛行・・・。

そんな都合のいいやつーーー

奇跡を・・・!

蘇れ・・・!

ミラクルグロウ・・・再誕!!!

『ミラクル再誕』

4:《クウィリーオンのドライアド/Quirion Dryad》
4:《楽園のドルイド/Paradise Druid》
4:《ニヴ=ミゼット再誕/Niv-Mizzet Reborn》
1:《秋の騎士/Knight of Autumn》
1:《ケルドの心胆、ラーダ/Radha, Heart of Keld》
1:《運命の神、クローティス/Klothys, God of Destiny》
1:《自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature’s Wrath》
2:《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》
1:《ハイドロイド混成体/Hydroid Krasis》

4:《成長のらせん/Growth Spiral》
1:《思考消去/Thought Erasure》
1:《灯の燼滅/Despark》
1:《暴君の嘲笑/Tyrant’s Scorn》
1:《アングラスの暴力/Angrath’s Rampage》
1:《ドビンの拒否権/Dovin’s Veto》
1:《暗殺者の戦利品/Assassin’s Trophy》
2:《轟音のクラリオン/Deafening Clarion》
1:《時の一掃/Time Wipe》
1:《戦争の犠牲/Casualties of War》

2:《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》

3:《寓話の小道/Fabled Passage》
2:《森/Forest》
1:《山/Mountain》
1:《沼/Swamp》
1:《島/Island》
1:《平地/Plains》
2:《ギルド門通りの公有地/Gateway Plaza》
1:《サヴァイのトライオーム/Savai Triome》
1:《ケトリアのトライオーム/Ketria Triome》
1:《インダサのトライオーム/Indatha Triome》
1:《ラウグリンのトライオーム/Raugrin Triome》
1:《繁殖池/Breeding Pool》
1:《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
1:《神無き祭殿/Godless Shrine》
1:《草むした墓/Overgrown Tomb》
1:《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
1:《欺瞞の神殿/Temple of Deceit》
1:《悪意の神殿/Temple of Malice》
1:《奔放の神殿/Temple of Abandon》
1:《豊潤の神殿/Temple of Plenty》
1:《天啓の神殿/Temple of Epiphany》

・真面目に組んでもリストが長い。

・《成長のらせん/グロウスパイラル》がスーパーグロウっぽいけど、デッキ名が上手いこと思い浮かばない。

・《轟音のクラリオン》が生命線。全体3点だけでなく、前半のライフ損失を一気に取り返すことができる。増やしても良さそう。

・《運命の神、クローティス》が粘り強く、高騰に納得ができる。

・《クウィリーオンのドライアド》は先攻なら育つが、後攻では除去に手が回り、出すタイミングがあまりない。

・《精霊龍、ウギン》再録の影響で台頭した《石とぐろの海蛇》、忘れたころにやってくる《悪斬の天使》にメインからメタられている。畜生再録を許すな!





 

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フレイバーテキスト

  1. 結局5cミゼット再誕じゃないですか
    これドライアド抜く方が良さそうですね

  2. 最初に入れたいカードを選択し、それを活かせる束を作り上げ、最後にそのカードを抜けばデッキの完成だ!

今日の手札

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