Niv-Mizzet Reborn / ニヴ=ミゼット再誕 (白)(青)(黒)(赤)(緑)
伝説のクリーチャー — ドラゴン(Dragon) アバター(Avatar)
飛行
ニヴ=ミゼット再誕が戦場に出たとき、あなたのライブラリーの一番上からカードを10枚公開する。その中から、色2色の組1組につき、ちょうどその2色であるカード1枚を選ぶ。選ばれたカードをあなたの手札に加え、残りをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。6/6
ニヴ=ミゼット大学
『灯争大戦』神話レア。別々の組み合わせとなる2色のカード、つまりは、ラヴニカを構成する10のギルドカラーを成すカードを一気に手札に加える、次元:ラヴニカの化身そのもの。
能力を発揮するには専用のデッキ構築が必要で、呪文を駆使して戦場をコントロールし、《ニヴ=ミゼット再誕》で手札を補充、フィニッシャーも彼自身となるのが基本戦略となる。
ーーーそんな基本的なことや、そもそも《ニヴ=ミゼット再誕》ってなんなのといった話は以前触れたので過去記事を参照してもらいたい。
歴史的
我々プレインズウォーカーの交流において一つ、万事不変の問いがある。それはーーー
「一番好きなカードって何?」
私は一番最初に買ったのは『基本セット 第5版』のスターター。ずっとプレイしていたわけではなく、競技シーンにはかすりもしていないが、細く長くのべ20年を超えるプレイ歴となる。
《甲鱗のワーム》に始まり《無謀なオーガ》《ヤヴィマヤの火》《強迫》《陰謀団の貴重品室》《碑出告の第二の儀式》《熟慮》などとその時々に愛用したお気に入りのカードこそあった。
しかし、一番は選べない。MTG最大の魅力は5色に分かれたマナがもたらす多様性。好みの傾向こそあれど白き連帯を、青の奸計を、赤い稲妻を、深緑の暴力を、漆黒の殺意を等しく愛したハーレム系主人公の素質がある私はいつも「一番好きなカード」という問いに答えることは叶わなかった。旧ブログのプロフィールでも似たような事を書いていると思う。
時を経て『灯争大戦』。私の前に現れたのが《ニヴ=ミゼット再誕》である。
5色。各ギルドのカードを等しく愛するサーチ能力。突飛なテキストに埋もれがちだが冷静に見ると強い5マナ6/6飛行。
背景世界の物語愛好家「ヴォーソス」の側面から見ても申し分ない。
ラヴニカを舞台とするセットの象徴にして、次元:ラヴニカそのものを代表とする存在でもあるニヴ=ミゼット。以前の彼は青赤「イゼット団」の長で私にとっても青赤の面白いドラゴンでしかなかった。
それが、ラヴニカのためにニコル・ボーラスと決闘を行い、「絶体絶命作戦」を経てギルドパクトとしてラヴニカの守護者へと至る熱い展開。
性能、強さ、尊さ。いずれも最高値に達している。今なら答えられるだろう。
「一番好きなカードって何?」
《ニヴ=ミゼット再誕》
旧スタンダード
『灯争大戦』スタンダード現役時。以下の記事に列挙したカードを用いた【5色ニヴ再誕】を構築していた。
本来の《ニヴ=ミゼット再誕》デッキは、その実パイオニアやモダンで《白日の下に》を使用する5色コントロールデッキである。スタンダード落ち以降、そちらに移行していけば十二分に《ニヴ=ミゼット再誕》を使用することができる。
しかし、MTGアリーナ。パイオニアもモダンもない。その代わり存在するのがMTGアリーナに実装されたカード全てを使用できるフォーマット:ヒストリック。独自の追加カードの数々でパイオニアやモダンに負けず劣らずの魔境となるこの世界で私は《ニヴ=ミゼット再誕》を使用している。
やっと本題に入れる。『ストリクスヘイヴン』後、最新にして最古の【ニヴ=ミゼット再誕】。
それがーーー
ヒストリック:【六大学野球】
4 ニヴ=ミゼット再誕 (WAR) 208
1 繁殖池 (RNA) 246
1 消失の詩句 (STX) 244
1 灯の燼滅 (WAR) 190
3 絶滅の契機 (IKO) 88
1 ベレドロス・ウィザーブルーム (STX) 163
1 古き神々への拘束 (KHM) 206
1 アングラスの暴力 (WAR) 185
1 サヴァイのトライオーム (IKO) 253
1 ケトリアのトライオーム (IKO) 250
1 インダサのトライオーム (IKO) 248
1 ラウグリンのトライオーム (IKO) 251
1 欺瞞の神殿 (THB) 245
1 悪意の神殿 (THB) 247
1 奔放の神殿 (THB) 244
1 暴君の嘲笑 (WAR) 225
1 ドビンの拒否権 (WAR) 193
3 寓話の小道 (ELD) 244
1 神聖なる泉 (RNA) 251
1 神無き祭殿 (RNA) 248
1 森 (M21) 313
1 草むした墓 (GRN) 253
1 踏み鳴らされる地 (RNA) 259
1 沼 (JMP) 60
1 豊潤の神殿 (THB) 248
4 彩色の宝球 (JMP) 462
1 天啓の神殿 (M20) 253
1 山 (M21) 312
1 寓話の小道 (M21) 246
1 島 (M21) 310
1 蒸気孔 (GRN) 257
1 平地 (M21) 309
1 ゼイゴスのトライオーム (IKO) 259
3 轟音のクラリオン (GRN) 165
1 ターナジール・クアンドリクス (STX) 240
1 ガラゼス・プリズマリ (STX) 189
4 成長のらせん (RNA) 178
1 ヴェロマカス・ロアホールド (STX) 245
1 世界樹 (KHM) 275
1 シャドリクス・シルバークイル (STX) 230
4 渦まく知識 (STA) 13
1 氷河の城砦 (XLN) 255
《ガラゼス・プリズマリ》《ターナジール・クアンドリクス》《シャドリクス・シルバークイル》《ヴェロマカス・ロアホールド》《ベレドロス・ウィザーブルーム》エルダー・ドラゴン全員出席。
当初は従来のデッキに《電解》を足した程度の味気ないデッキだったことと、プロモコード「PLAYSTRIXHAVEN」を入力してもらえるパックから《ガラゼス・プリズマリ》が出たことでやってみたかっただけデッキだったのだが、思いのほか噛み合っていることからそのまま続行、今ではミッション全部これで消化する勢いのお気に入りデッキとなり、『ストリクスヘイヴン』の新カードを使ったスタンダードのデッキ構築に戻れなくなってしまった。
以下、このデッキの観点から採用カードを見ていく。
エルダー・ドラゴン
前提として知らなければならないのは、彼・彼女らの脆さである。いずれも除去耐性は全くなく、パワー/タフネスも同コスト帯より低め。その点を補ったのが《ニヴ=ミゼット再誕》のサーチ能力。要は破壊されようが追放されようが続けざまに出せばいいの精神である。
《ガラゼス・プリズマリ》
宝物トークン生成で5マナ、つまりは《ニヴ=ミゼット再誕》へ綺麗に繋がる点で大きな役割を持つ。使い方としては3/4飛行の《古き神々への拘束》に近い。
さらに、副次効果として《彩色の宝球》からマナを出せるようになる潤滑油的ドラゴン。
《シャドリクス・シルバークイル》
選ぶのが1つだったら強かったのにとつぶやいてしまう場面に事欠かない。それでも基本構造は多様な除去呪文によるコントロールデッキなので「+1/+1カウンターばら撒き」モードを対戦相手に選ぶデメリット無くしを行う機会には恵まれている。
《シルバークイル》を使用する上で一番重要なのは勝ち切りそうな局面で「1ドロー1点失う」モードを対戦相手に打つ覚悟である。
《ターナジール・クアンドリクス》
本デッキ一番の問題児である。なにせ出ただけじゃ何もしない。デッキから抜こうか何度も悩んだが、窮地を救ったのは同胞であるエルダードラゴンだった。
+1/+1カウンターを2倍に増やす能力は、まず+1/+1カウンターがなければ意味がない。クリーチャー枚数が乏しく強化手段が不要な本デッキにおいて《クアンドリクス》のためだけに載せるカードを採用するのはひどく歪つな行いである。
だが、《シャドリクス・シルバークイル》「+1/+1カウンターばら撒き」のモード。飛行、二段攻撃という強化先としても優秀すぎる《シャドリクス》が《クアンドリクス》に意義を持たせた。
次に《クアンドリクス》が攻撃すると4/4になる能力。先述した通りクリーチャー枚数が乏しく、採用した面々は古龍らしくそれなりの体格を持つので効果が非常に薄い。
だが、《ベレドロス・ウィザーブルーム》「各アップキープに邪魔物トークン生成」。無尽蔵に沸く1/1トークンもろとも4/4と化し阿鼻叫喚。さらに《ウィザーブルーム》の土地アンタップ能力により両者を並び立たせることが容易。
このように他のエルダードラゴンに依存した《クアンドリクス》だが、《ニヴ=ミゼット再誕》ならばほっといても手札に揃う。まさかここまで計算していたとは《クアンドリクス》。
《ヴェロマカス・ロアホールド》
なにかしら除去呪文がめくれる。雑に強い。なんならめくれなくても強い。唯一特別に語ることがない出たらちゃんと強いドラゴン。
《ベレドロス・ウィザーブルーム》
見た目通りに邪魔物トークンがとにかく邪魔をしてくれる。
本デッキでの特色として《轟音のクラリオン》絆魂モードだろう。元より天敵のアグロデッキに序盤からライフを詰められ、3点ダメージで戦場一掃と《ニヴ=ミゼット再誕》で6点ライフ獲得を視野に入れた動きなのだが、ライフ10以上に持ち直し、土地アンタップ起動コストを確保する役割にもなった。
とにかく危険な匂いがする全土地アンタップではあるが、これといったコンボはない。それでも《ウィザーブルーム》の隣に《クアンドリクス》や《ロアホールド》、予め《ニヴ=ミゼット再誕》で手札に加えた妨害カードを構えるだけでも意義は充分である。
呪文
《成長のらせん》
とにかく土地の枚数と色共に重要なので未だ主軸に置いている。
《アングラスの暴力》《暴君の嘲笑》《灯の殲滅》《消失の詩句》《ドビンの拒否権》
《ニヴ=ミゼット再誕》用の便利な除去呪文たち。メタゲームに大きく左右される枠で正解はない。
BO3ならサイドボードにさらに選択肢を用意しておこう。
《轟音のクラリオン》《絶滅の契機》
基本構造がコントロールデッキなのでアグロ全般が脅威となる。《轟音のクラリオン》は生命線と言っていい。これがなかったらデッキが成立しないレベル。
さらに追加枠として《絶滅の契機》を採用している。全体除去枠としては癖の強いカードだが、シングルシンボルかつ4マナという唱えやすさでの採用となる。
ブレストボール
《渦まく知識》
『ミスティカルアーカイブ』でやってきた史上最強格のドロー呪文。元々最良の相性となるフェッチランド《寓話の小道》4枚投入なので採用した。
そして、10枚ものサーチ範囲を誇る《ニヴ=ミゼット再誕》。手札から2色カードを一番上に置きつつ《ニヴ=ミゼット再誕》で回収。また、過剰な土地を戻してさよならもできるので有効活用する機会には特に恵まれている。最強はヒストリックでも最強だった。
《彩色の宝球》
『ジャンプスタート』でさり気なく実装されていたマナフィルター。
【ニヴ=ミゼット再誕】デッキでは5色どれも扱う関係からこの系統のマナサポートを行うアーティファクトを1種ほど採用するのは珍しくない。ヒストリックでは『ヒストリックアンソロジー4』で実装された純粋にマナを伸ばせる《冷鉄の心臓》の方が主流なようで、《彩色の宝球》を見る機会はほとんどない。
私の構築においては、定番となる3色土地「トライオーム」に加えて、少しでも安定化に寄与すべく占術タップイン「神殿」の多用をしている関係から2ターン目に多発する「1マナ浮く」といった状況を埋める役割。そして、1ドローが何よりも尊いという観点から《彩色の宝球》4枚投入の選択に至っている。
そんな中で登場した《ガラゼス・プリズマリ》が持つ「アーティファクトからマナ生成能力」。宝物トークンを生成する能力も持つことから宝物トークンのみに作用すると錯覚しそう、というかしてたが、アーティファクト全部に作用する。さらにインスタント、ソーサリーにしか使えないとは言うが、御覧の通りインスタントソーサリーまみれ。1マナで1マナ生成するマナファクトの完成である。
最後に
奇しくも『カルドハイム』『ストリクスヘイヴン』ともに2色の組み合わせが勢力として組み込まれ、《ニヴ=ミゼット再誕》に追い風が吹き続けた。
これら新カードを用いた、「ランクマッチでミシックを目指す」といったMTGアリーナ主流の遊び方から大きく外れた「昔好きだったデッキをちょっといじって遊ぶ」という拡張したスタンダード的な楽しみ方である。
もしあなたも「お気に入りのカード」「思い出のデッキ」と出会えたならば。手軽に楽しめるMTGアリーナの特徴を活かした楽しみ方として。あの日の思い出を、そう、歴史を触れてみるのもいいだろう。
ご清聴ありがとう。
フレイバーテキスト
1枚刺しが多いから、少し工夫すればジェガンサ相棒にできそう
管理人さんニヴ再誕大好きですよね、いいですよねドラゴン、ドラゴン好きなのは当然ですよね、ドラゴン好きじゃない奴とかいないですよねドラゴン、ドラゴン管理人さんドラゴンですよね、ドラゴン
やだ↑の人ドラゴン変化してる…サルカンかしら
サルカンが居ないのに違和感覚えるくらいの次元だけど、あの人野生児だから教授にはなれんか・・・