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1300枚目「梅澤統一戦」

梅澤

Satoru Umezawa / 梅澤悟 (1)(青)(黒)
伝説のクリーチャー — 人間(Human) 忍者(Ninja)
あなたが忍術能力を起動するたび、あなたのライブラリーの一番上にあるカード3枚を見る。そのうち1枚をあなたの手札に、残りをあなたのライブラリーの一番下に望む順番で置く。この能力は、毎ターン1回しか誘発しない。
あなたの手札にあるすべてのクリーチャー・カードは忍術(2)(青)(黒)を持つ。

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梅澤統一戦

時はドミナリア、古龍統べしマダラ帝国。
梅澤藩に生まれし帝国最強の座を掴んだその才は成す。
譲れぬものを守れるべく。最古最悪穿つ伝説の裏切り
国落とし

津波二刀流・テツオウメザワ

…最古再誕を成した古き皇帝は、全知全能を求める。
ならば伝説回帰ドミナリア。この地もまたその一片。
なれど伝説継承ドミナリア。その血は続く―――
逃亡者

梅澤哲子

故郷神河に残る知られざる系譜。
その名は真か、或いは偽りか。
もはや問いに意味はなく、その出自にも意味はない。
名が宿す威光を無きにしても、彼の悪名こそが輝ける都市の夜陰を示す。

氷山勢団首領』


梅澤悟

悪逆の富を掠め取るは日常。
なれど摩訶不思議なる数奇な人生は、ついには猛り狂う神を鎮めるに至る。
しかし、咎人。その天命は照らされず、夜陰に背き未知の世界へと放たれた。
だが光閉ざしてもなおその名で興したのは、伝説の系譜。
彼の始祖を論じるならば、これほど相応しき号はない。

『無頼の徒』


梅澤俊郎


「お前ら全員梅澤ってわけか」
俊郎は不敵な笑みで一同を見渡す。彼が知る神河でも古風に思える武芸者。忍びの衣纏いし女子。
逆におおよそ忍びとは程遠い、両手を覆う金属製の籠手に、牙を象る覆面…。しかし自らに近しい刺青を纏う凶漢。大空が地平に座す、無に等しき空間に面妖な人物が集っていた。
「はっは、左様!全く以て稀なこと故。拙者、闘気に感銘勝りしかな」
テツオは告げる。系図上、最も近しい彼にとっても俊郎は数百年も前の人物。伝承こそ残っているが、その人物像は完全とは言い難く、多元宇宙の召喚魔法が成した奇跡に等しかった。
「しかし、始祖よ。貴殿は盲目だったと伺っているが」
…果たして、戦えるのか?武芸者の礼儀として、まずは一問。
記された召喚魔法は『神河謀反』の梅澤俊郎。武士道の残り香を残す全盛期に等しい肉体。
エルダー梅澤は考察した。人中唯人を決する戦い。果たして、どこまで自らを明かすべきか。

しかし、二人の問答に配慮なく「白昼堂々自ら手を下すのは俺のやり方とは程遠いんだがな」悟が動いた。
「酔いも覚めた。」
狙うは最も弱いと定めた哲子。事実、体格は一回り以上も小さく、その細腕で悟の豪腕を受けるには———

士道不覚悟不届千万!!!
両者が衝突するその刹那、テツオの一矢が悟を射抜き消失霧散。妙技・流星!

「お見事お見事!大した技量だ褒めてやる」
無論、その言葉に心なく。俊郎はただ機を待っていたにすぎない。
武芸百般極めしテツオが、常に攻撃に移れるよう構えの所作を崩していないことを見抜いていたのだ。

Tetsuo Umezawa (青)(黒)(赤)
伝説のクリーチャー — 人間(Human) 射手(Archer)
Tetsuo Umezawaはオーラ(Aura)呪文の対象にならない。
(青)(黒)(黒)(赤),(T):タップ状態のクリーチャー1体か、ブロックしているクリーチャー1体を対象とし、それを”破壊”する。

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破壊』———この能力を、いや、「漢字」が浮かび上がるのを俊郎は待っていた。
梅澤俊郎、その真価は漢字。自身が記す、あるいは、草葉の陰などが偶然象る文様から、それが持つ意味通りの効果を発動させる魔法にこそある。
「あばよ、お侍。少々お行儀が良すぎたな」
「南無参!」
こうして、一局にてテツオと悟は戦場を去った…一見、そう映る。
しかし、俊郎は見逃さなかった。「漢字」の報せは彼に次の局面を見極めさせていた。

』『』『黒』


それらが成すは忍術の印。
刀を携え痩身筋躰に金属鎧の融和。サイボーグを彷彿とさせる出で立ちで悟が再度姿を見せた。


「俺が知ってる梅澤俊郎とは違うな。あんた、本物か?」
実際のところ、悟の時代にも梅澤俊郎とその伝承こそ残っているが『十手の妙手』としての趣が強く、その真髄には至っていなかった。
だがその伝承を。十手術の再現を用いて俊郎を倒すのも悪くない。悟が構える。

———しかし、ここには。
「なっ!?」
「不思議でしょ?確かにこの場に私は居るし、あなたにも見えている。でも———見えないの」
ここには正真正銘、《梅澤の十手》を使いこなす仕立て人がいる。

哲子は手際よく悟から十手を引き抜くと「その傷も本物よ」
十手の真髄を起動し、悟は印を結ぶ間もなく消え去っていった。

「なるほどね、まさかお前が」
俊郎は哲子の得物を。自ら拵え自らが鍛えし触媒を見つめる。
いまだ魔力を失うことなく鈍く輝いている。疑う余地も無く原典に等しき代物だろう。
「しかし、ちとおかしい」
彼もまた、十手を隠し持っている。
「『伝説は、唯一つ也。相まみえしは対消滅』。これが原則のはずなんだがな」
「悪いわね、時代が違うの」
伝説の再現魔法はより進歩していた。唯一つしかない伝説も、その手に一つならば構築可能。

数千年もの夜を超えてなお毅然と輝く純銀の十手。俊郎も懐から取り出した。
幾度となく窮地を脱するのに用いた、血で描いた漢字の軌跡から解答を探る。
その血の極致、末裔は十手の扱いに特化した隠れ身の使い手。

———梅澤同士の戦いは、やはり最強の十手使いを決める戦いに等しかったのだろう。

「ご先祖様、最後に一つ聞きたいのだけれど」
哲子は十手を構え俊郎に告げる。
「『人生はひどいこととさらにひどいことの繰り返し』って言ったの、ほんと?」
その返答に是非も無く、末代は祖先を下すだろう。
「さあてな」

 

「少なくとも、今のお前さんには『ひどいこと』しちまうな!」
俊郎は十手を———使わない!!!!!


取り出したるは三枚の魔除け、負の魔力が迸る。それらは即座に効果を発揮し、瞬間的に哲子へと降り注いだ。
「なっ!?」しかし、哲子も即座に動いた。同じく負の魔力二つで十手を起動!
その省みない相打ち辞さぬ所作に俊郎は、自らの血が確かに続いてることを実感し———


「もう一つの言葉をくれてやる。『自分の最善に忠実にな。』」
喜びを覚え、共に消えた。

もはや無人と化した戦場に、隠された真実が伝承に加わる。

「ある者は彼を神の乱の英雄と呼ぶ。ある者は彼を身勝手な盗人と呼ぶ。この世のすべてのものと同様に、真実はどこかに隠れているのだ。」

 

いずれも真の梅澤。
なれど月に叢雲花に風。
英雄であり盗人、盗人であり英雄。
此度の戦もまた、勝者にして敗者にある。
そうして最後に立っているのは、《俊郎の記憶》だった。

最後に

※今回はskeb納品物です。リクエストありがとうございました。本記事はファンコンテンツ・ポリシーに沿った非公式のファンコンテンツです。ウィザーズ社の認可/許諾は得ていません。
題材の一部に、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の財産を含んでいます。©Wizards of the Coast LLC.”

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参考文献

MTG公式サイト『神河:輝ける世界』の伝説たち
MTG公式フェイスブック 『ドミナリアの伝説たち』
MTGwiki 梅澤俊郎ら関連項目
あなたの隣のプレインズウォーカー ~第57回 ボーラスと梅澤もリマスター~





 

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フレイバーテキスト

  1. この時間泥棒

  2. 数ヶ月前に今日の一枚を見つけて進み続けてきたら遂に追いついてしまった
    8年の積み重ねに感謝

  3. 「悪いわね、時代が違うの」でクソワロタ

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