Reidane, God of the Worthy / 傑士の神、レーデイン (２)(白)
伝説のクリーチャー — 神(God)
飛行、警戒
対戦相手がコントロールしているすべての氷雪土地はタップ状態で戦場に出る。
対戦相手が、マナ総量が４以上でありクリーチャーでない呪文を唱えるためのコストは(２)多くなる。2/3
傑士の神、レーデインのことを誰もがよく知らない。
北欧神話をモチーフとしたセット『カルドハイム』に収録された神の一柱であるレーデイン。
リクエストにもある通り対氷雪、対コントロールに秀でた能力を持つ優良クリーチャーとして活躍。それでいながら、フレイバーテキストにもストーリーにも登場していないことから、その神としての在り方。ありていに言えば、人となりは伝えられていない。公式記事『カルドハイムの伝説たち』にある記述がすべてである。
というわけで、公式に言及がない以上、私にもわからない。
どうしたものかと難儀した。相手は神。適当に取り扱っていいものなのだろうか。
いや、その武勇を、栄光を詩人が語り神々を象った北欧神話だからこそ。
脚色にまみれても語る姿勢が、神々への信奉に他ならない。
そこで、『神河：輝ける世界』に色めきだつ昨今。奇しくも、大好物のラーメンに一喜一憂する神が屋台に座すほどに神が人の世に馴染むこの世界。
あえて『カルドハイム』に座す傑士の神を、人の世へと「神降ろし」を敢行していく。
レーデインとヴァルクミアの原典
辛うじて存在する情報源を基にレーデインを探っていく。
公式記事『プレインズウォーカーのためのカルドハイム案内 その１』『カルドハイムの伝説たち』によるとーーー
レーデインは若く傲慢で熱狂的。正義の行いに全身全霊を捧げる神。
「公正さ」を重視。人間が住む領界「ブレタガルド」に連なる、かつてアールンドを救った血統べスキール氏族を気にかけている。
大きな翼を広げるその出で立ちと《シュタルンハイムの解放》の最前面にいることから、戦天使たちを率いる正義の執行者としての側面が強く、それでいて《スカルドの決戦》の間に立つように、戦闘面に限らず文化的な面でも仲裁する立ち位置のようだ。
北欧神話で正義を司ると言えば、司法の神フォルセティが該当する。《守護者の盾、ヴァルクミラ》通常版のイラストを見ると司法の象徴である「天秤」の意匠に見えなくもないので意識しているかもしれない。
フォルセティは最も雄弁かつ賢明、そして柔和な神とされる。彼の住居兼法廷である宮殿グリトニルは揉め事を持ち込んだ者たがはすべて和解されて帰って行くことから、人々からも神々からも慕われていたという。
ヴァルクミラについては、北欧神話で盾と言えばスヴェルだろう。太陽（太陽の女神ソルとも）と大地の間に存在し、その膨大な熱から大地を守っているという。オゾン層だね。
ダメージ軽減、対象に取る呪文や能力にコスト増加と、膨大な熱＝火力呪文から守る盾となっている。
つまり…？
正義のみを見つめ、悪行に実力行使も辞さないその姿勢は、一見すると過激に映る。
だが大衆は、絶対なる正義の下に処断される様を至高の娯楽とし消化する一面を有する。
何が正しいのかわからずとも、その判断の物差しこそが神たるレーデインにある。
つまり、レーデインはSNS、中でもTwitterに秀でていることがわかる。
あらゆる物事に公平性を求める彼女は、持ち前の正義感からTLで見かけた賛否別れる話題に率先して言及していく。よく読むと当たり障りなく賛否も何も普通の事しか書いていないのだが、豊富な語彙を駆使して連なるツイートの数々は当事者かと錯覚するほど。
若さが成すキャッチーなフレーズと文法、毎度140字近くびっしり詰めこまれた論理形成は自称専門家も舌を巻きフォロワー数5万超え。それでいてフォロー数は彼女が認めた100人に絞られている。
個々の事情を顧みない傲慢な発言から万バズが定期的に達し、それに伴って投げかけられるあまりにも寒いクソリプは打ち消される。そもそも、議論に秀でたレーデインに対して発言こと自体が重い。
炎上にとことん強く、彼女が定めた盾を超えたら徹底対処。謝ったら負けなことを知っているが不思議と彼女の炎上は打ち消され、活動は依然として続く。
それでいて、熱狂的な振る舞いこそがレーデインの持ち味なためかブログやnote、商業的な媒体には不向きでリツイート数に対してPVが異様に少ない。
武力行使が法に触れる現代社会における正義執行の在り方が、SNSにはある。
神は、ネットで見た。
最後に
※今回はskeb納品物です。リクエストありがとうございました。
ほとんど言及されていないキャラクターでも無理やり書き起こす力こそあるのですが、話が雑。
実際にTwitterで《グリセルブランド》《モリンフェン》《アスモラノマルディカダイスティナカルダカール》本人からフォローされていることから関連したものなのですが、どうやら私はSNSに疲れていたのかもしれません。
フレイバーテキスト