Zodiac Rabbit / 黄道の兎 (緑)
クリーチャー — 兎(Rabbit)
森渡り(このクリーチャーは、防御プレイヤーが森(Forest)をコントロールしているかぎりブロックされない。)……乱れたる世は窮まり尽きることなく 運命は茫々として逃がれることができぬ……1/1
黄道の兎とは年賀状である。
『ポータル三国志』に収録されている、十二支を基にした黄道サイクルの兎である。もはや1マナ1/1にメリット能力である森渡りがついているだけで実用性があるように思えてくる。『ジャンプスタート2022』にてアニメカードへと踏み切ったMTGにはバニー方面での実用性に期待したい。乱れたる性は窮まり尽きることない。
兎というクリーチャータイプはかなり希少でたった7枚しか存在しない。その上、兎の獣人二人にケザードリックス、電池化して倫理的にやばそうなアーティファクト、鹿の角をもった兎のUMAジャッカロープにヴィザードリックスと、にんじんをぽりぽりむさぼる愛くるしい毛むくじゃらはこの《黄道の兎》しかいないという歪な扱い。突然首を吹っ飛ばす殺人兎をクリーチャー化しそうなものだがそちらはジョークセット『アンヒンシド』にて《When Fluffy Bunnies Attack》というクリーチャーではなくインスタントとして登場している。
兎に角ーーー
年賀状、お早めに。
いくらなんでも遅すぎる。
ーーーかつて語り部は記した。むかしむかしあるところで。とあるうさぎはこう声をかけた。
もしもしかめよかめさんよ。どうしてそんなにおそいのさ。
なん・・・だと・・・。
怒った亀は山のふもとまでの競争を持ちかけました。兎は持ち前の俊敏さで翔け進みついに亀の姿が見えないほどに。あまりの大差に勝利を確信したうさぎは道半ばで休憩、そのまま寝てしまいました。
亀はというと一歩一歩休むことなく進み続け、ついには兎よりも先にゴール。競争に勝利したのでした。
寓話の教訓的には油断大敵。過剰な自信を戒める様でしょう。いくらいつでもさくっと更新できるからと言っていくらなんでも晦日…いやもう大晦日と言っていい時間帯に年賀状更新してるような人間にはなるなということです。勝手気ままな兎と愚鈍な亀の悪いとこどりをしていては、コンテンツに溢れるる令和の世は生きていけない。
なのでーーーさらに1歩先に行きます。
ウィザーズオブコースト社は昨今、ついに干支というモチーフの扱いやすさに気付いた。丑年、寅年と干支にちなんだプロモカードを配布しているのだ。2023年兎年にもやらないわけがないので先んじて配布されそうなカード5枚を予想しここに記しておく。
《兎電池》
神河が生んだ倫理的にやばそうな電池。1マナ1/1速攻にして速攻付与の装備品としても実用範囲。先述した通り、兎カードはたった7枚しかない中で特筆すべきカードパワーを誇るために選択肢へ挙がる。
《巡歴の干渉者、クウェイン》
統率者推しが続くのならば当然配布される。思えば、昨年寅年の5枚はすべて統率者需要と言っていいカード群である。バニーガールのアニメカードに近い1枚。
《ヴィザードリックス》
7マナ6/6にして能力を一切持たないバニラ。《ケザードリックス》という割と強いクリーチャーが元になっているのだが、初心者向けセット『スターター』という名目で面倒な1点ダメージが排除され、良質なマナレシオも無かったことにされた。優しさが染み渡る。
《ジェディット・オジャネン》をフルアート化したのならば、フルアートの《ヴィザードリックス》があったっていい。テキストが邪魔くさいという名目もこれならば正当化される。全裸だがなんとか規制を乗り切ってほしい。
《変身》
トークンからの~エムラクール!!!でお馴染みのコンボ用呪文。おそらく兎カードの中で一番実績を持っている。さり気に『ミラージュ』での初出以降一貫してイラストが変わることなくこの兎である。全く変身していない。プロモでも当然このままでいってほしい。
《完成化した賢者、タミヨウ》
神河の「空民」はMoonfolkという英語表記からもわかる通り、日本の伝承「月に住むうさぎ」をイメージした部族で、全体的に白い容姿や長い耳を持つ。兎に圧倒的な枚数差をつけて存在するカード群だがその中から1枠取るとしたらやはり空民にしてプレインズウォーカー、タミヨウとなるだろう。
完成しちゃってるから他のもう出せないね・・・。
というわけで、兎カードは果たして配布されるのか。この5枚の中から何枚当たるのか。そもそも、干支から離れてしまうのか。
正解はーーー
1年後!!!
フレイバーテキスト
良いお年を
良いお年をお迎えください