デルバーとは最強のクリーチャーである。
『イニストラード』のコモン。
コ モ ン
事実上1マナ3/2飛行という常軌を逸したクリーチャーである。
1 マ ナ 3 / 2 飛 行
本来このような優秀な軽量クリーチャーは白または緑の得意分野なのだが、青である。
青 で あ る
なぜこのような意味不明な生物が作られたかというと、イニストラードというセットの特徴による。
同セットはゴシックホラーをテーマにフレイバーデザイン先行で過去の名作をモチーフとしたカードが数多く作られている。
この《秘密を掘り下げる者》《昆虫の逸脱者》は「ハエ男の恐怖」という知る人ぞ知るSFホラー映画を元ネタにしており、研究者が虫人間に変貌するカードになった。
リンク先(wikipedia)にはあらすじがバッチリ載っているので興味がある人はご一読を。変身前に戻れなくなるのも元ネタ準処である。
フレイバー的には出来がいいといえるだろうがカードとしては欠陥品である。
変身条件が緩すぎる
青という色である以上、インスタント・ソーサリーは多く積むもので、出した次のターンに変身なんて光景は珍しくはない。特に対戦相手のデルバーは変身が速い。
しかも、ライブラリー操作の色でもあるのですべての色の中で最も達成しやすい。
公開は任意なので仮にカウンターが見られたくなければ見せないことも可能である。痒いとこに手が届いてるね。
変身前に戻らない
他にも戻らないカードはあったりするのだが、重かったり変身条件が厳しかったりする。
少なくともお手軽変身3/2飛行なんて馬鹿げた奴は居ない。
もっとも僕が知るかぎりで唯一《月霧》で表に戻る。
頭の片隅に入れておくといつか役立つかもしれない。
(コメント欄で指摘されているが、一時追放でも第1面に戻る。)
サイズがおかしい
表こそ1マナ1/1なのだが、これは普通である。
正直0/1でも構わない。問題の裏が3/2。
そして飛行。
これは4マナが適正である。
青である
狼男が可哀想
彼女を見ていただきたい。
同じ1マナ3/2である。
表→裏の変身条件は見た目以上に厳しい。
自分のターンに動かなければ相手ターンに変身するのだが、頭数を並べたいアグロデッキとなる狼男でこれは辛い。
赤と緑という青の次くらいにクリーチャーが優秀な二色に割り振られたことも逆風。
いくら単体の性能が高いクリーチャーを並べようにも変身しなければバニラ+α程度である。なおデルバー、いくら並んでも問題ないどころか、ちゃんと同時に変身条件が達成できるのがありがたい設計。
それでいて逆に裏→表の変身条件が緩い。
どんなカードでも2枚プレイすれば弱体化呪文のおまけがついてくるようなもの。
相手ターン中に火力呪文を打とうものならそれでもう半分達成。それ以上は動けない。自分のターンに2体並べようとしたら相手ターンに表になる。
相手が2枚使って表に戻した隙をつこうにも表面の性能が貧弱すぎ、攻勢に転じるために呪文を唱えることが躊躇される。
ちなみに《高原の狩りの達人》のような変身しまくることを逆手に取ったクリーチャーもいるが、これ一枚のみの例外だ。
このように相手が事故を起こしているような有利な状況では強いものの、それ以外では使いづらいという結果になってしまっている。
一応、狼男を《裏向き固定にする手段》も存在するのだがそれは割愛。
おまけに第三セットの被害(変身カード0、狼男がウルフィーに)に合うという悲劇を残し世を去っていった。
そうして登場後すぐに英語名【デルバー】を冠するデッキ名になるほどの活躍を見せ、変身カードの代名詞になった。
しかもすべての環境でトップメタ級。(スタンダード後半では衰えたが)
コモンでかつクリーチャーでこれほどまでに活躍したカードは他にないだろう。
よって、青はクリーチャーの色。いいね。
追記:帰ってきたハエ男
『イニストラード:真夜中の狩り』参戦!
『イニストラード』当時ほどインスタント・ソーサリーが強力ではないが、私のヘイトを稼ぐには充分な働きをしてくれた。
フレイバーテキスト
青はクリーチャーの色、ハッキリわかんだね
青はクリーチャーの色、ハッキリわかんだね
アッハイ
アッハイ
狼男デッキを愛用する自分は涙目
狼男デッキを愛用する自分は涙目
アッハイ
アッハイ
デルバー死すべし 慈悲はない
デルバー死すべし 慈悲はない
両面カードは明滅やちらつき鬼火の効果などで一度追放されて帰ってきた場合、昼の面になって帰ってきますよ
両面カードは明滅やちらつき鬼火の効果などで一度追放されて帰ってきた場合、昼の面になって帰ってきますよ
ドーモ、カンリニン=サン。ディープアワーズです。
ドーモ、カンリニン=サン。ディープアワーズです。
アッハイ
アッハイ
稲妻捲れたんで鬼火焼いて殴りますね♪
稲妻捲れたんで鬼火焼いて殴りますね♪
先行1ターン目にデルバー置いて
2ターン目に返信させると気が狂う程気持ちええんじゃ