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1220枚目「お告げ」

タッサの神託者

Thassa’s Oracle / タッサの神託者 (青)(青)
クリーチャー — マーフォーク(Merfolk) ウィザード(Wizard)
タッサの神託者が戦場に出たとき、あなたのライブラリーの一番上からX枚のカードを見る。Xは、あなたの青への信心に等しい。そのうち最大1枚をあなたのライブラリーの一番上に置き、残りをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。Xの値があなたのライブラリーにあるカードの枚数以上であるなら、あなたはこのゲームに勝利する。(あなたの青への信心とは、あなたがコントロールしているパーマネントのマナ・コストに含まれる(青)の総数である。)

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タッサの神託者の勝利信託。


 




『テーロス環魂記』レア。自然や概念を体現する神と、人々の抱く神への畏敬が主軸となる神話世界:テーロス。その象徴的メカニズムである「信心」により、コントロールしているパーマネントの青マナシンボルの枚数分ライブラリーを見て、最大1枚を一番上に置く特殊なライブラリー操作を行う。

それのみならず、見れる枚数、即ち、青への信心ライブラリーの残り枚数以上ならそのままゲームに勝利してしまうという特殊勝利条件能力を持ち、おおよそこちら目的でのデッキ構築が成される。

海の神タッサの神託を授ける立場であるが、実績と条件さえ満たせば即勝利という大味すぎる能力により、単純に「タッサ」と呼ぶと神託者の方が連想されかねないほど。この混同を避けるために神託者の英語表記「オラクル」と呼ぶことが多い。

だが決してタッサ本人が弱いわけではなく、特に『テーロス環魂記』での《深海住まいのタッサ》は《タッサの神託者》との相性が良すぎるくらいだったことは覚えておきたい。


 

実際の活躍を見る前に、まずプレビュー段階。私は事前にどのように評価しておきたいのかを振り返っておきたい。ブログ、長く続けておくものですね。

1029枚目「後で読み返して笑うためにテーロス環魂記のレア、神話レアを適当に語っていく回」
前回の記事参照。
青単信心に使えつつ、単体でも機能する良クリーチャー。
マーフォーク・ウィザードはパイオニア以下の環境でも大きな恩恵を受けることから部族で恵まれている。
1028枚目「勝利の方程式」

真っ当に【青単信心】で特殊勝利を達成しようとしている健気な姿がそこにあった。

強い《ボーラスの占い師》くらいに考えてたら想像をはるかに超えてました。


 

パイオニア【インバーターコンボ】

まず《タッサの神託者》による特殊勝利コンボとして実績を挙げたのは、パイオニアにおける【インバーターコンボ】だろう。(【ディミーアインバーター】、【青黒ツイン】とも称された。)

『ゲートウォッチの誓い』にて登場していた《真実を覆すもの/Inverter of Truth》との即死コンボを搭載したコントロールデッキである。

1047枚目「真実を覆された真実を覆すもの」

デッキ成立後まもなく開催された「プレイヤーズツアー名古屋2020」で使用率1位、トップ8に5人という圧倒的な成績を残すと、【ヘリオッドバリスタ】や《死の国からの脱出》と共にパイオニアにコンボデッキムーブメントを巻き起こす。あまりにも魔境が過ぎる即死コンボが開拓されすぎたがために同年8月、他のコンボデッキと共に《真実を覆すもの》パイオニア禁止という形で終止符を打たれることとなった。


「寿司」

まずは統率者(EDH)。これに関しては熱心に情報を追いかけておらず、その発祥こそ不明だが、気づけば定番勝利として定着しているのが《Demonic Consultation》とのコンボである。

Demonic Consultation (黒)
インスタント
カード名を1つ選ぶ。あなたのライブラリーのカードを上から6枚追放する。その後、選ばれた名前のカードが公開されるまで、あなたのライブラリーの一番上のカードを公開し続ける。そのカードをあなたの手札に加え、これにより公開された他のすべてのカードを追放する。

デッキ内に存在しないカードを宣言することでデッキをすべて追放することで《タッサの神託者》の特殊勝利条件を満たす。青青黒の計3マナで対戦相手が3人どころか100人いようがゲームの勝者となる。
どれだけ存在しえない《黒き蓮》の名を叫んでも、決して見つかることのできない叶わぬ願いだが、ゲームの勝利にしっかり導いてくれる。

1枚制限のハイランダー構築となる統率者だが、「ドロー」の青「サーチ」に長けた黒のコンボパーツを揃えることに優れた組み合わせなこと。さらには、《デモコン》と同系統の《汚れた契約》などのライブラリー追放手段。

《研究室の偏執狂》《神秘を操る者、ジェイス》というライブラリーを空にすることが勝利条件のパーマネントというコンボパーツが複数存在することで実戦級に至っている。

この両者はデッキを空にした後さらにカードを引く行動が必要で、《神秘ジェイス》の方は忠誠度能力がドローが行えるがトリプルシンボルの4マナ。総じて《タッサの神託者》の2マナかつ誘発型能力による即時勝利の方が大きく使い勝手が優り、同系統のコンボの中でも突出した存在になっている。

モダン、レガシーやヴィンテージでも《むかつき》+《天使の嗜み》コンボ【アドグレイス】や《最後の審判》デッキ【ドゥームズデイ】での勝利手段として用いられている。

「デモコンタッサ」や「デモクル」と呼ばれるが、総じて「寿司コンボ」と称されることも多い。これは「《タッサの神託者》が寿司を握っているように見える」ことから生じた海外勢発祥のスラングとどこかで見かけたがその真偽は不明。


ヒストリック【オラクルパクト】

そして、ヒストリックである。『ストリクスヘイヴン』にて特別収録された歴代の呪文「ミスティカルアーカイブ」。ヒストリックでの解禁となるカードたちの中に《汚れた契約》が含まれていた。

《チャネル》や《暗黒の儀式》などいくつかの禁止カード指定こそあったが《汚れた契約》はブロールでの禁止のみ。先んじて主に統率者における凶悪コンボの代名詞的存在だったことものあり、実装前からコンボデッキ成立が目されていた。

そして、MTGアリーナ実装初日。

早々にヒストリック攻略宣言が成された。《タッサの神託者/Thassa’s Oracle》と《汚れた契約/Tainted Pact》による【オラクルパクト】の誕生である。

実際私個人としても初日から幾度か対峙した。ハイランダー構築を活かした相棒《呪文追い、ルーツリー》により《不気味な教示者》をコピーして《汚れた契約》+《タッサの神託者》を揃えるという、この世で最も邪悪なルーツリーの利用法を喰らう。(スクショ撮り損ね)

「カウンター」と「ドロー」の青の強みに、《首謀者の収穫》や《願いのフェイ》によるコンボサーチ、同じく「ミスティカルアーカイブ」から登場した《コジレックの審問》で《思考囲い》との歴代最強格の手札破壊呪文揃い踏みで安全確認可能。
総じて、「青黒コンボが最強なのは歴史が証明している。」と殿堂にしてMPLプレイヤー八十岡翔太氏が後に語ったように、環境を蹂躙する。

もはや禁止説が出始める中で開催された、リーグウィークエンド。【オラクルパクト】での参加者が過半数となる圧倒的な支配率となる。

『ストリクスヘイヴン』リーグ・ウィークエンド|イベントカバレージ|マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト

ハイランダー構築であるが故に利用者のカード選択。例えば相棒《夢の巣のルールス》採用、《プリズマリの命令》ドローモードで【オラクルパクト】を逆手に取るのを目論んだ【グリクシスパクト】、1枚で勝ち筋になり得る《スカラベの神》採用のサブプラン搭載などある種の多様性こそ生じていた。

しかし、MTGアリーナの制限時間と手順省略が不可能な仕様上「対戦相手2ターン目終わりに《汚れた契約》→3ターン目《タッサの神託者》」の最速勝利が困難なこと。バグにより相性抜群のパワーカード《アズカンタの探索》が追加の禁止カードとして指定されていたこと。
そんな二重の制限が課されても対処困難な最強のデッキに位置することとなる。

2021年5月19日 禁止制限リスト更新

2021年5月19日 禁止制限リスト更新|読み物|マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト

ヒストリック
《タッサの神託者》禁止
MTGアリーナ発効日:2021年5月20日

というわけで、禁止となった。本文短いな。

MTGアリーナ用フォーマットでの禁止なため、金銭面での損失が全く無いのが救いである。





 

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  1. 寿司は見た目がundertaleの寿司ネキに似てるからって説もある

    • まさかのアンダイン
      確かに似てますねw

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